デイリーリポート

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2021年11月4日ブリーダーズカップターフ展望

今年のブリーダーズカップ(以下、BC)には、2020年の勝ち馬8頭が連覇を狙って出走するが、その1頭がアガ・カーン殿下のタルナワ(父シャマーダル)だ。2002年と2003年に連覇したハイシャパラル、2008年と2009年に連覇したコンデュイットに続き、BCのカードでは最後から2番手に組まれている、総賞金400万ドルのBCターフを連覇する、3頭目の馬になることを目指している。

キーンランドで開催された昨年、2018年のこのレースの2着馬マジカルに1馬身差をつけて勝利した時、同馬の鞍上には、乗ることができなくなったクリストフ・スミヨンに代わって、急遽手綱をとることになったC.キーンがいた。今季も、シーズン終盤の大レースに向けてエネルギーを蓄えておくべく、始動戦となったのは8月5日にレパーズタウンで行われたバリーローンS(G3・アイルランド)で、9か月の休み明けだったこのレースを、タルナワは6馬身1/2差で快勝。次走は距離が2000メートルに短縮され、9月11日にレパーズタウン競馬場で行われた愛チャンピオンS(G1)に出走した。ここでは1番人気のセントマークスバシリカ(父シユーニ)と馬体を併せての争いとなり、最後の200メートルは終始外に押圧され、馬場を横切る競馬となって、2着に入線。長い審議となったが、到達順位通り確定している。次走は再び2400メートルに戻り、10月3日にパリロンシャンで行われた凱旋門賞(G1・フランス)に出走した。重馬場となった中、オッズ4対1(5倍)で出走したタルナワは、中団を追走後、直線では馬場の内目を突いて伸び、勝ったかと思われた瞬間もあったが、残り100メートルでドイツから遠征してきたトルカータータッソ(父アドラーフルーク)が抜け出し、ここでも2着に惜敗した。外枠からの発走となるここは、キーン騎手がどうさばくかがポイントになりそうだが、堂々たる最有力馬であることは間違いない。

8月28日にサラトガで行われたソードダンサーS(G1・アメリカ)に出走したグーフォは、騎手の好判断にも助けられ、ジャパンをクビ差差し切って優勝している。しかし、10月9日にベルモントパークで行われたジョーハーシュターフクラシック(G1・アメリカ)では、スローペースになった中で早めに動く競馬をして、ロックエンペラー(父ホーリーローマンエンンペラー)の3着になるのが精いっぱいだった。彼も有力馬の一角にいる馬だが、2400メートルが最適距離かどうかは疑問だ。

デルマー開催だった2017年のこのレースをタリスマニック(父メダグリアドーロ)で制したゴドルフィンが、チャンスのありそうな2頭を今週末のこのレースに送り込んでいる。1頭は、ウォルトンストリート(父ケープクロス)だ。3月6日にメイダンで行われたドバイシティーオブゴールド(G2・UAE)で、後続に3馬身1/2差をつけるという鮮やかな競馬を見せた。しかし、前哨戦では完璧な競馬を見せた彼が、3週間後のドバイシーマクラシック(G1・UAE)ではゴール前で脚をなくし、ミシュリフ(父メイクビリーヴ)、クロノジェネシス(父バゴ)、BCフィリー&メアターフ(G1)に出走するラヴズオンリーユー(父ディープインパクト)の後塵を拝し4着に敗れた。8月8日のベルリン大賞(G1・ドイツ)では、逃げて3着だった……彼に1馬身先着した2着馬は、その後の凱旋門賞馬トルカータータッソだった……が、9月18日にウッドバインで行われたカナディアンインターナショナル(G1・カナダ)では、いささか相手に恵まれたこともあり、2着以下に5馬身3/4差をつけて快勝している。

ゴドルフィンのもう1頭は、7月にニューマーケットで行われたバーレーントロフィー(G3・イギリス)や、8月にヨークで行われたグレートヴォルティジュールS(G2・イギリス)で勝利を収めているユビアー(父ドバウィ)である。バーレーントロフィーを走る前に去勢をされたため、英セントレジャー(G1)の出走資格がなかった同馬は、次走は北米に遠征し、9月18日にベルモントパークで行われたオープン戦に出走した。最終コーナーでスピードに乗って直線コースに入った同馬は、対戦相手たちを圧倒して勝利を収めた。ただし今週末の彼は、前走よりも、相当に手強い相手と戦うことになる。

ミシュリフの主戦を務めるD.イーガンは、ここでは、フィリー&メアターフではなくこちらに廻って来た、ティオーナ(父シーザスターズ)の手綱を任されることになった。春の英オークス(G1)では大敗を喫した同馬だが、8月にウィンザーで行われたオーガストS(リステッド・イギリス)では牡馬を撃破し、続いて出走した、9月12日にパリで行われたヴェルメイユ賞(G1・フランス)では、英オークス勝ち馬スノーフォール(父ディープインパクト)を破り、単勝オッズ17対1(18倍)で勝利するという番狂わせを起こした。

ワイルドカード
7月4日にハンブルグで行われた今年の独ダービー(G1)で、好位追走から直線入口で先頭に躍り出て、馬場のスタンド寄りを力強く駆け抜けて勝利を収めたのがシスファハン(父オイスファハン)だ。9月5日のバーデン大賞では、勝ったトルカータータッソを脅かす場面もあったが、最後は1馬身及ばず2着。この栗毛馬が続いて出走したのが、9月26日にケルンで行われたオイロパ賞(G1・ドイツ)で、ここでは、8月にホッペガルテンで行われたベルリン大賞(G1・ドイツ)に続き、ドイツのG1連勝を狙った牝馬のアルピニスタ(父フランケル)には歯が立たず、3着に終わっている。

ご注意

当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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