デイリーリポート

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2021年11月4日ブリーダーズカップマイル展望

シェイク・モハメドのゴドルフィンに所属する馬は今年、北米大陸において目覚ましい活躍を見せている。北米を拠点とする馬も、海外から遠征してきた馬も、いずれもよく走り、2021年はここまで、ゴドルフィンの青い勝負服を背にした馬が19もの重賞を制している。それだけに、ゴドルフィンがまた手にしたことのないブリーダーズカップ(以下、BC)マイル(G1・アメリカ)を勝つ、好機と言えそうだ(シェイク・モハメドと、亡きジェラルド・リー氏が共有していたバラシアが、1994年のBCマイルを勝ってはいるが)。土曜日の午後、ゴドルフィンの歴史を変える役割を果たす馬として、ファンによる高い支持を得ているのがスペースブルース(父ドバウィ)である。

BCマイルはこの5歳馬にとって、今季6戦目の競馬となるが、ここまでの5戦は、すべて異なる競馬場を走っている。今季初戦となったのが、サウジCのアンダーカードとして2月20日にキングアブドゥルアジーズで行われた1351ターフスプリントで、前年のモーリスドゲスト賞(G1・フランス)以来の出走となったこのレースを、彼は接戦の末にものにしている。続くアルクオーツスプリント(G1・UAE)では流れに乗れずに、本領を発揮することなく9着に敗退。7月27日にグッドウッドで行われたレノックスS(G2・イギリス)では僅差の4着に敗れた後、8月21日にヨークで行われたシティオブヨークS(G2・イギリス)を快勝。力のあるところを改めて見せつけた。そして前走、10月3日にロンシャンで行われたフォレ賞(G1・フランス)では、重馬場をものともせず、パールズガロアー(父インヴィンシブルスピリット)に2馬身差をつける快勝を演じた。

1987年のミエスク、1995年のリッジウッドパール、2003年のシックスパーフェクションズ、2008年のゴルディコヴァに続く、3歳牝馬によるBCマイル優勝を目指すのがマザーアース(父ゾファニー)だ。英1000ギニー(G1・イギリス)をオッズ10対1(11倍)で制したマザーアースは、ゴフス・オービー市場にて15万ユーロで購買された馬である。同馬は8月3日にドーヴィルで行われたロートシルト賞(G1・フランス)で、古馬の牝馬たちを接戦の末に下して2度目のG1制覇を果たしている。続いて出走した、9月11日にレパーズタウンで行われたメイトロンS(G1・アイルランド)では、ゴール前の勝負どころで他馬とのひどい接触があり、3着に敗退。10月2日にニューマーケットで行われたサンチャリオットS(G1・イギリス)では2着に好走後、10月16日のクイーンエリザベスⅡ世S(G1)では、デビューから無敗の連勝を継続しているバーイードの5着に敗れた。だが、後方待機からゴール前で力強く末脚を伸ばす競馬で勝ち馬から3馬身1/4差というのは、悪い内容ではなかった。

サンタアニタで行われた2019年のBCマイルで、ユニ(父モアザンレディ)の2着に入った実績を持つのがガットストーミー(父ゲットストーミー)だ。同馬は昨年秋のファシグティプトン・ノヴェンバーセールにて275万ドルでスペンドスリフトに購買されている。今季も現役に留まった同馬は、依然として旺盛な闘争心を維持していることを実証し、8月14日にサラトガで行われたフォースターデイヴH(G1・アメリカ)で、完璧な立ち回りを見せて見事に優勝している。ここで破った相手には、2年前のフォースターデイヴH勝ち馬レイジングブル(父ダークエンジェル)も含まれていた。前走はケンタッキーダウンズのターフスプリント(G3・アメリカ)に出走して6着に敗れたが、現在の彼女には距離が短すぎたようだ。

レイジングブルは今季ここまで4戦し、このうち4月のメーカーズマークマイル(G1・アメリカ)では勝利を収めている。内ぴったりを回り、彼にとっては理想的な展開に持ち込んでの勝利だった。フォースターデイヴH(G1)では6着と期待を裏切る結果に終わったが、9月18日にウッドバインで行われたウッドバインマイル(G1・カナダ)では、後方からよく追い込んで3着に入っている。ここでも勝ち切る力はあるが、ベストのレースをする必要がありそうだ。

カリフォルニアを拠点とするマイラーで、最強と目されるのはモーフォーザ(父アンクルモー)だ。8月21日のデルマーマイルS(G2・アメリカ)では、スムーズライクストレイト(父ミッドナイトリュート)、ヒットザロード(父モアザンレディ)らを退け、前年に続く連覇を達成している。さらに、10月2日にサンタアニタで行われたシティオブホープマイルS(G2・アメリカ)でも、同じ2頭に先着して優勝を飾っている。

ワイルドカード
7月25日に、稍重のアーリントンで行われた一般戦を勝利した後、9月8日にケンタッキーダウンズで行われたTVGステークスにはブリンカーを着用して出走し、ここを2馬身1/4差で快勝したのがインラブ(父アグネスゴールド)である。さらに前走、10月9日に行われたターフマイルS(G1・アメリカ)でも、平均以上の流れになった中、位置取りも追い出しのタイミングもパーフェクトな競馬をし、オッズ12対1(13倍)の低評価を覆して優勝を飾っている。今週末も、ペースは速くなり、この馬向きの展開になるはずだ。

同じ馬主のアイヴァー(父アグネスゴールド)は、昨年のBCマイル(G1)の4着馬である。枠順に恵まれなかった割には、良い競馬をしたと言えそうだ。今年も大外の14番枠を引いてしまったため、どれだけスムーズな競馬が出来るかがカギとなる。5か月ぶりの競馬だった前走のターフマイルSでは、道中行きたがる面を見せたが、休み明け2戦目となるここでは上手に折り合うはずで、自慢の末脚を溜めることが出来るはずだ。その末脚が届くかどうかは、何とも言えない。

ご注意

当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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