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有力馬主、種牡馬紹介

馬主(有力馬主、種牡馬紹介)

  • アガ・カーン殿下Aga Khan

    1936年12月13日生まれ。世界でも屈指のオーナーブリーダーとして知られるイスラム教イスマイル派の指導者。

    アガ・カーンの一族がフランス競馬に参入したのは第1次大戦後アガ・カーン3世殿下(4世の祖父にあたる)の時代からで、長きに渡る。1957年7月に亡くなった3世の死後、遺言により4世の称号は孫のカリムが継承し、競馬事業はカリムの父のアリが引き継いでいたが、アリが1960年5月に事故死して以降、競馬事業についてもカリムが継続を行っている。アイルランドとフランスに牧場を構えて生産活動を行っており、フランスにおいてはノルマンディーのボネヴァル牧場が生産の拠点。短期的利益を追求せず長年をかけて血の革新を行ってきた質の良い優秀な繁殖牝馬を多数擁し、また1頭の牝馬に同じ種牡馬は2度交配しないなどのルールのもと独自の生産を行っている。

    フランス競馬における主戦騎手はクリストフ・スミヨン。慈善事業の推進に熱心で、シャンティイ競馬場やその周辺施設の開発にも私財を寄与するなど競馬界への多大な貢献を続けている。凱旋門賞(フランス・G1)においては、過去にアキイダ(1982年)、シンダー(2000年)、ダラカニ(2003年)、ザルカヴァ(2008年)の4頭が勝利を収めている。

  • ヴェルテメール・エ・フレールWertheimer et Frere

    フランスを拠点とする馬主兼生産者。同法人はアラン・ヴェルテメール氏(兄)とジェラール・ヴェルテメール氏(弟)によって共同所有されており、法人の代表はレーシングマネージャーのピエール・イブ・ビューロー氏が務める。

    ファッションブランド・シャネルを経営するヴェルテメール家は、競走馬の生産に2人の祖父(ピエール氏)の代から関わっており、種牡馬のリファールやリヴァーマン、グリーンダンサーなどを輩出しフランス生産界の発展に大きく貢献してきた。アランとジェラールの世代となってからの生産馬の中には1993年のジャパンカップ(GⅠ)に出走し2着となったコタシャーンや、ヨーロッパ史上最多のG1・14勝を挙げた名牝ゴルディコヴァ、2012年の凱旋門賞(フランス・G1)を制したソレミアなどがいる。
    現在の主戦騎手はマキシム・ギュイヨン。フランスでの生産はドーヴィル郊外のサンレオナール牧場で行っており、ゴルディコヴァも現在ここで繁殖牝馬生活を送っている。

  • ニアルコス・ファミリーNiarchos Family

    海運会社で財を成したギリシャの船舶王、スタブロス・ニアルコス氏は1970年代末から主にフランスで競走馬を所有し、大種牡馬ヌレイエフや、その産駒でG1・10勝を挙げたミエスク、さらにその第一仔で種牡馬としても成功を収めたキングマンボなどを擁して、ヨーロッパ競馬を代表するオーナーブリーダーとしての地位を築いた。1996年4月にスタブロス氏が86歳で亡くなって以降は、父に競馬界への進出を提言した娘のマリア・ニアルコス氏(写真)が競馬事業を引き継ぎ、馬主名義は「ニアルコス・ファミリー」に変更となった。法人格の「フラックスマンホールディングス」を用いる場合もある。

    世界的な視野で最高水準の競走馬を生産しており、アイルランドのクールモアグループや日本の社台グループとは友好関係にあり、ディープインパクトやキングカメハメハの血を求めて、日本にも多数の繁殖牝馬を送っている。アイルランドで2015年4月9日に誕生したディープインパクト産駒のスタディオブマンは、フランスにおける主戦騎手であるステファン・パスキエ騎手とのコンビで2018年にフランス版ダービーのジョッキークラブ賞(G1)を制覇した。

    ヘクタープロテクター、メンデス、シャンハイ、バゴなどが種牡馬として本邦に輸入された他、近年の活躍馬にイラプト、カラコンティ、ユリシーズ、アルファセントーリなど。所有するフレネイ・ル・ビュファール牧場は1986年以降、ヨーロッパ最高峰のマイルG1であるジャックルマロワ賞のスポンサーを務めている。

文:沢田 康文

(2020年9月現在)

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