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特別レース名解説 3回 中山競馬
【第1日】 6月18日(土)
●佐倉(さくら)特別
 佐倉は、千葉県北部の市。昭和29年(1954年)市制施行。下総台地の一部を占め、北部は印旛沼に面する低湿地帯となっている。中心市街は近世の城下町で、佐倉街道の宿場町として、また、コンニャクや佐倉炭の集散地として繁栄した。徳川幕府直轄の野馬放牧地・佐倉七牧があったことでも知られた土地で、近世末期には約2,700頭の野馬がいたと伝えられる。明治以降は陸軍歩兵連隊が置かれ、太平洋戦争後は一時衰微したものの、近年は工業団地や住宅団地の造成によって息を吹き返した。千葉・東京方面への通勤者が多く、農村部では米・サツマイモ・落花生などの生産が盛ん。

●袖ケ浦(そでがうら)特別
 袖ケ浦は、千葉県のほぼ中央に位置する市。東部は市原市、西部は木更津市に接し、北部は鋸の歯のような形状で東京湾に臨んでいる。昭和40年代以降、沿岸部に京葉工業地域が形成され、ここから電気・ガス・石油などの膨大なエネルギーが首都圏へと送られるようになった。

●総武(そうぶ)ステークス
 総武は、旧国名の下総、上総の2国と武蔵の国を併せた名称。下総が現在の千葉県北部と茨城県南西部、上総が千葉県中南部、武蔵が東京都、埼玉県、神奈川県北東部にあたる。また、明治30年(1897)には本所(現在の錦糸町)と銚子を結ぶ総武鉄道が開通した。総武鉄道は、37年に開通した本所〜両国間を含めて40年に国有化され、現在はJR総武本線となっている。

【第2日】 6月19日(日)
●鹿野山(かのうざん)特別
 鹿野山は、千葉県南部の山。君津市と富津市の境にある。標高379m。山中には聖徳太子の開山と伝わる神野寺がある。山頂付近は平坦地が広く、東京湾の眺望に優れ、首都圏近郊の観光地となっている。また、山頂にある鹿野山測地観測所構内には一等三角点が設置されており、東京麻布の旧天文台跡の一等三角点とを結ぶ方向は、平成13年の測量法改正までは日本の原方位と定められていた。

●利根川(とねがわ)特別
 利根川は、群馬県北端の丹後山付近に源を発し、関東平野をほぼ北西から南東に貫流して千葉県の銚子で太平洋に注ぐ川。全長は322kmで、日本では信濃川に次いで2番目に長い。流域は群馬・長野・栃木・埼玉・千葉・茨城・東京に跨り、その流域面積は16,840kmで日本一を誇る。

●バーデンバーデンカップ
 バーデンバーデンは、ドイツの南西部、バーデン・ヴュルテンベルク州に属する都市。リゾート地として知られ、ヨーロッパ有数の温泉地でもある。本競走は、バーデンバーデン競馬場との交換競走として施行される。同競馬場では、国際的にも主要なレースのひとつである『バーデン大賞』が行われている。

【第3日】 6月25日(土)
●銚子(ちょうし)特別
 銚子は、千葉県北東部、利根川河口南岸にある市。昭和8年(1933年)市制施行。
 近世初期の移民によるイワシ漁業と醤油醸造業を中心に発展し、また、利根川水運の積替港、地元の醤油、水産物などの発送地としても賑わった。現在は太平洋岸屈指の大漁港となり、大規模な魚市場、多数の水産加工場が集中している。

●安房(あわ)特別
 安房は、旧国名の1つ。現在の千葉県南部を指す。養老2年(718)に上総国から分国。平安時代末期から千葉氏が支配、室町時代は上杉氏が守護となり、次いで里見氏が統一した。江戸時代は東条、北条、勝山、館山、花房、長尾の6藩に分封された。明治4年(1871)、廃藩置県で木更津県となり、後に千葉県に編入された。

●船橋(ふなばし)ステークス
 船橋は、千葉県北西部の市。船橋大神宮の門前町と宿場町・漁村が結合して発展した。商工業が発達し、京葉工業地帯の一部を形成している。名は、景行天皇が蝦夷征伐のため通過されたとき洪水があり、船を連ねて橋にして渡ったという由来がある。
 なお、同市は中山競馬場の所在地でもある。

【第4日】 6月26日(日)
●汐留(しおどめ)特別
 汐留は、東京都港区にある地域。かつて旧国鉄の貨物ターミナルがあった。現在はその跡地を利用した再開発が行われ、カレッタ汐留、汐留シティセンターをはじめとして、多くの商業施設やホテルなどが建設されている。
 なお、汐留にはJRAの場外勝馬投票券発売所であるウインズ汐留がある。

●鹿島(かしま)特別
 鹿島は、茨城県の南東部、太平洋沿岸の地域名。名は常陸国の一の宮、鹿島神宮に由来する。同神宮は茨城県鹿嶋市にある神社。社殿は重要文化財となっている。また、サッカーチームの鹿島アントラーズのホームタウンとしても有名。

●夏至(げし)ステークス
 夏至は、中国や日本の太陽暦の二十四節気の1つ。太陽が黄道上をもっとも北にある夏至を通過する時刻で、これを含む日が夏至の日である。

【第5日】 7月2日(土)
●犬吠埼(いぬぼうさき)特別
 犬吠埼は、千葉県銚子市の東端にある岬。白亜紀の砂岩が海食崖を形成して、太平洋に突出している。岬の上に立つ灯台は、英国人ブラントンが設計したもので、我が国最初の回転式灯台。光達距離は19.5海里(約35キロ)。灯台の両側には砂浜が続き、西の愛宕山にある地球展望台からは九十九里浜・屏風ヶ浦・太平洋などが大観できる。

●隅田川(すみだがわ)特別
 隅田川は、東京都北区の新岩淵水門で荒川から分岐し、東京湾に注ぐ川。明治時代以後、川の汚染が進んでいたが、近年は浄化が進み、魚や水鳥などが再び姿を見せるようになっている。古くから多くの文芸作品に登場しており、武島羽衣作詞・滝廉太郎作曲の歌曲『花』には春の隅田川の情景が歌われている。

●江戸川(えどがわ)特別
 江戸川は、千葉県野田市で利根川から分かれ、東京湾に注ぐ川。川沿いには松戸・行徳・浦安などの都市が発達した。関東平野の農業用水源かつ排水路としての役割を担う。上流と中流は埼玉県と千葉県の、下流は千葉県と東京都の境界線になっている。また、東京都の区名の1つ。

●農林水産省賞典中山グランドジャンプ(J・GI)
 本競走は、昭和9年(1934)に当時の中山競馬倶楽部理事長肥田金一郎氏が、東京競馬場の『東京優駿(日本ダービー)』に匹敵する中山競馬場の名物レースとして創設した『中山大障害』を前身とする競走。他の障害レースを遥かに凌ぐ大きな障害を設け、飛越テクニックとスタミナを競わせた。創設時の障害の規模は大土塁障害(通称赤レンガ)が高さ1.4m、幅2.2m、大竹柵障害が高さ1.6m、幅いけ垣障害が高さ1.5m、幅2.7mで現在の障害より大きく、合計10回の飛越と坂路を6回上り下りするものであった。その後、幾度かの距離の変更を経て、47年秋からは創設時の4,100mに戻された。創設時より春と秋の年2回施行されていたが、春の競走名を平成11年から『中山グランドジャンプ』と変更し、J・GIに格付けされた。また、13年より距離を4,250mへと変更し現在に至っている。
 なお、本年は施行時期を変更し、距離も4,260mへ変更の上施行される。

【第6日】 7月3日(日)
●野田(のだ)特別
 野田は、千葉県北西部の市。利根川と江戸川に挟まれた台地にある。江戸時代から続く醤油の産地として有名。

●常総(じょうそう)ステークス
 常総は、旧国名の常陸国と下総国の併称。江戸時代以降、鬼怒川の河川水運によって周辺地域の中核都市として発展した。また、茨城県南西部の市。平成18年に水海道市が結城郡石下町を編入し、改称して現在に至っている。

●ラジオNIKKEI賞(GIII)
 本競走は、昭和27年に創設された『中山4歳ステークス』を前身とする競走。29年以降は日本ダービー終了後に施行(43年を除く)されていた。54年に施行競馬場が中山から福島に変更されたが、1,800mの距離は現在も踏襲されている。春のクラシック終了後、菊花賞を中心とする秋競馬を見据えた3歳馬限定競走である。
 ラジオNIKKEIは、日経ラジオ社が運営する短波放送局の愛称。なお、本年は福島競馬の開催中止に伴い中山競馬場にて施行される。

【第7日】 7月9日(土)
●行川(なめがわ)特別
 行川は、千葉県南東部の勝浦市にある地名。かつては同地に動・植物園を中心とした総合レジャー施設、行川アイランドがあった。園名をとったJR外房線の行川アイランド駅は、現在も無人駅として残っている。

●印旛沼(いんばぬま)特別
 印旛沼は、千葉県北部にある沼。下総台地の侵食谷が沈降して、出口を利根川でせき止められてできた。湖面を沈水植物で覆われた富栄養湖でコイ・フナ・ウナギが多く、釣りには恰好の場所。佐倉惣五郎にちなんだ甚兵衛渡しなどの史跡もある。

●千葉日報杯
 千葉日報は、昭和32年創刊の日刊紙。本競走は、56年に千葉日報社から寄贈賞を受けて創設された。

【第8日】 7月10日(日)
●織姫(おりひめ)賞
 織姫は、七夕の織女星のことで、こと座のアルファ星・ベガの和名。星に関する中国の伝説の女主人公。天の川の東で一人寂しく機を織っていた織女は、天の川の西に住む彦星(牽牛星)と結婚したが、機織りを怠けたために、天帝は二人を年に一度7月7日の夜にしか会わせないことにした。織女が天の川を渡るときは、鵲(かささぎ)が橋になるという。この伝説から七夕の行事が始まったとされている。

●彦星(ひこぼし)賞
 彦星は、七夕の牽牛星のことで、わし座のアルファ星・アルタイルの和名。夏の大三角形の1つ。天の川によって隔てられた織姫と、7月7日に年に一度だけ会うことを許されたとする中国の伝説の男主人公。

●茂原(もばら)特別
 茂原は、千葉県中部にある市。江戸時代初期に今も続く六斎市が開かれ、九十九里浜の海産物を扱う市場町として栄えた。また、明治中期には天然ガスが発見され、それを原料・燃料とした近代工業が発展した。

●サマー2000シリーズ七夕賞(GIII)
 サマー2000シリーズの第1戦。
 七夕は、五節句のひとつで7月7日の行事。この夜、天の川の両側にある牽牛星と織女星が、年に一度だけ会うといわれる。この星に女性が技芸の上達を祈れば叶えられるとされ、奈良時代から貴族社会では星祭りを行うようになった。近世には民間にも普及した。現在でも各地で祭事が行われており、特に仙台の七夕祭りは全国的に有名。
 本競走は、昭和40年に創設された3歳以上、2,000m、ハンデキャップの重賞競走。54年までは距離が1,800m、51年から54年までは『東北記念』の名称で施行されていた。初夏の福島開催が定着した55年以降は、そのフィナーレを飾る競走として親しまれている。
 なお、本年は福島競馬の開催中止に伴い中山競馬場にて施行される。