今週の注目レース

秋華賞(GⅠ)

京都競馬場 2000メートル(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

ダノンファンタジー

牝3歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ライフフォーセール
  • 母の父:Not For Sale
ここに注目!

これまで挙げた全5勝と重賞4勝の数字は、共にメンバー中最多。春の牝馬クラシックは勝てなかったが、昨年の2歳女王として、牝馬三冠最後のタイトルは取りこぼせないところだ。今回の主役候補として、しっかりと力を示してくれるだろう。

秋初戦となった前走のローズSは、好スタートでハナに立ちかけたが、控えて中団を追走。終始、12頭がほとんど一団でレースが進み、勝負の直線へ。4コーナーでも5番手の位置取りだったが、進路を外に出されるとジリジリと脚を伸ばし続け、ビーチサンバ(2着)をクビ差かわしたところがゴールだった。使った上がり3ハロンタイムは、メンバー中最速の33秒1(推定)。走破タイムも従来の記録を0秒1更新する1分44秒4のコースレコードという、圧巻の内容だった。前哨戦としては申し分ない競馬で、あらためて高い能力を示した形だ。今回はコーナー通過が4度の内回りコースに替わるが、立ち回りのうまさも持っているタイプで、対応は十分に可能だろう。

コントラチェック

牝3歳

調教師:藤沢和雄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:リッチダンサー
  • 母の父:Halling
ここに注目!

今回は、前哨戦を使わずにオークス9着以来のぶっつけ本番となるが、年明け初戦の500万下・菜の花賞(中山・芝1600メートル)を約3か月半ぶりで勝っており、問題はないだろう。気性的にも前向きなタイプなので、むしろフレッシュな状態でこそ力を発揮できそうだ。

前走のオークスは、スタートからスッと前につけ、逃げるジョディー(14着)を見ながら2番手でレースを進めた。やや速めのペースのなか、直線入り口で先頭に並びかけたものの、後続に捕まり、最後は9着に後退してレースを終えた。ラスト1ハロンの失速を見ると、本質的に距離が長かったはず。半姉バウンスシャッセ(父ゼンノロブロイ)が芝1800から2000メートルの重賞を3勝したように、血統的にも今回ぐらいの中距離でこそ力を発揮するタイプと考えられる。開幕2週目なら、芝は良好な状態と見てよさそうで、この馬の先行力は大きな武器となるだろう。前走こそ大敗したが、デビューから5戦は全て3着以内を確保。堅実な走りもGⅠでは頼りになる。

クロノジェネシス

牝3歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:バゴ
  • 母:クロノロジスト
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

昨年の阪神ジュベナイルフィリーズは2着で、今春の桜花賞、オークスは共に3着。GⅠタイトルにはあと一歩手が届いていないが、世代トップクラスの実力の持ち主であることは確かだ。牝馬三冠最後の一冠は、何とかものにしたい。

半姉ノームコア(父ハービンジャー)が今年のヴィクトリアマイルでGⅠ初制覇。1分30秒5のJRAレコード(当時)での勝利だったように、スピード勝負に強い母系。近親には朝日杯フューチュリティSの勝ち馬フサイチリシャールがいるように、自身がまだ成し遂げていないGⅠ制覇も血統的には夢ではないだろう。母系が持つ豊富な底力は、大舞台でこそ生きるはずだ。2日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、主戦を務める北村友一騎手が自ら手綱を取り、6ハロン80秒9、ラスト1ハロン12秒3の好時計をマーク。状態面に不安はなさそうで、牝馬最後の一冠を制するだけの状態になっているようだ。

カレンブーケドール

牝3歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ソラリア
  • 母の父:Scat Daddy
ここに注目!

父は日本のトップサイヤー。母はチリのG1を3勝した名牝だ。また、母の父は種牡馬としてアメリカ三冠馬ジャスティファイを輩出し、日本でもミスターメロディが高松宮記念を制している。能力の高い馬同士の組み合わせと言え、本馬もGⅠを勝てるだけの器だろう。

前々走のオークスは、12番人気の低評価を覆して2着に好走。道中を4番手で進むと、速めのペースながら直線すぐに先頭に立ち、勝ち馬ラヴズオンリーユーの決め手には屈したものの、3着クロノジェネシスの追撃はしのいでみせた。レース前は伏兵という扱いではあったが、この一戦で評価を一変させたことは確かだろう。前走の紫苑Sは3着に敗れたとはいえ、勝ち馬パッシングスルーとは0秒1差。休み明けということを加味しても、決して力負けではなかったはずだ。今回と同じ、コーナー通過が4度の芝2000メートルを経験できたことも大きかっただろう。オークスの勝ち馬不在のここは、GⅠ制覇の大きなチャンスと言える。

パッシングスルー

牝3歳

調教師:黒岩陽一(美浦)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:マイティースルー
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

紫苑Sの勝ち馬は、一昨年のディアドラが本番の秋華賞を優勝。昨年の勝ち馬ノームコアは今年のヴィクトリアマイルを勝っており、出世レースとなっている。本馬は春の牝馬クラシックへの出走がかなわず、実績的には格下にはなるが、勢いを含め注目が必要だろう。

前走の紫苑Sは、15頭立ての大外枠からスタートすると、道中はオークス2着馬カレンブーケドールをマークする形で運んでいった。3コーナー手前から鞍上が手綱を動かしていたように、決して楽なレース運びではなかったが、直線でもしぶとく脚を伸ばし続け、残り100メートル付近でカレンブーケドール(3着)をかわすと、内から抜け出そうとしたフェアリーポルカ(2着)との競り合いを制して、重賞初勝利を挙げた。2着馬とハナ差とはいえ、勝負根性を発揮しての勝利で、外めを回る展開だったことも考慮すれば、価値ある白星だったはずだ。これまでキャリア5戦で、まだ伸びしろを感じさせる存在。GⅠ初挑戦の今回でも侮れない。

エスポワール

牝3歳

調教師:角居勝彦(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:スカーレット
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

近親に1996年のダービー馬フサイチコンコルドや2007年の皐月賞馬ヴィクトリーなどがいるように、名門牝系の出身だ。父はクラシック三冠を含むGⅠ6勝馬。本馬は重賞初挑戦でのGⅠ出走で、簡単な条件ではないが、こなしていいだけの血統背景を持っている。

前走の2勝クラス・シンガポールターフクラブ賞(中京・芝2000メートル)は、やや行きたがるそぶりを見せながら、道中2番手を追走。途中からは抑えも利き、リズムよく走れていた。余裕の手応えで直線に向くとすぐに先頭に立ち、あとは後続を突き放す一方。ゴール前では鞍上が手綱を緩める楽勝ぶりで、2着馬に4馬身差をつけた。今回はいきなりのGⅠ挑戦となるだけに、楽な競馬にはならないだろうが、前走のレースぶりから、期待を持ってよさそうだ。また、ここは3か月ぶりの一戦となるが、中間もしっかりと乗り込み本数をこなしており、問題ないだろう。今年は、桜花賞馬とオークス馬が共に不在。実績は格下でも、チャンスは十分だ。

ビーチサンバ

牝3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:クロフネ
  • 母:フサイチエアデール
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

1勝馬とはいえ、GⅢで2着が2度、GⅡで2着が1度、GⅠで3着が1度の実績が示すように、大舞台で見せる安定感は魅力だ。1999年の本レースで5着に敗れた母の無念も晴らしたいところ。大きな2勝目をここでゲットしたい。

前走のローズSは、スタートこそ後ろからの追走だったが、300メートルを過ぎたあたりで進出を開始。2番手で折り合うと、4コーナーでは先頭へ立つ勢いで直線に向いた。最後はダノンファンタジー(1着)に外から一瞬の切れ味でかわされたが、3着ウィクトーリアの追撃はしのいで2着を確保した。それまでは後方から末脚を生かす競馬が多かったが、新たな一面を見せ、道中でポジションを押し上げる自在性も披露。不慣れなレース展開に戸惑いを見せることもなく、ひと夏を越しての成長を感じさせた。前走の競馬ぶりは、器用さが問われやすい京都・芝2000メートルの本レースに生きてくるはず。惜敗続きにピリオドを打ちたい。

シゲルピンクダイヤ

牝3歳

調教師:渡辺薫彦(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:ムーンライトベイ
  • 母の父:High Chaparral
ここに注目!

キャリア6戦で、推定上がり3ハロン最速を3度マークしているように、末脚の切れ味は世代トップクラス。今回は芝2000メートルの距離克服が課題となるが、叔父に芝1800メートルのオープン特別を勝ったムーンリットレイクがおり、こなしてもよさそうだ。

前走のローズSは、春に見せていた発馬の不安を払拭する好スタートを切り、スッと2、3番手につけて追走。ポジションが激しく入れ替わる難しい競馬となったが、本馬は動くことなくジッと我慢し、勝負どころを待った。直線に入って追い出されると、なかなか進路が開かないシーンがありながらも、狭いスペースを突いてジリジリと加速。もうひと伸びが足りず4着だったが、勝ち馬ダノンファンタジーからは0秒2差で、もう少しスムーズな競馬ができていれば、さらにきわどい勝負になっていた可能性が高い。春と比べて落ち着きも出てきているようで、精神面の成長と、レースを1度使われた上積みを加味すれば、巻き返しがありそうだ。

(山口 大輝)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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