今週の注目レース

宝塚記念(GⅠ)

阪神競馬場 2200メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

キセキ

牡5歳

調教師:角居勝彦(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ブリッツフィナーレ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

フットワークが大きく、トップスピードに乗ってからの持久力がセールスポイント。本質的には広いコースの良馬場が合うのだろうが、父ルーラーシップがそうだったように、内回りコースや雨が降った馬場も上手にこなしてしまう。梅雨の時季でも心配ないはずだ。

最後の勝利が一昨年の菊花賞。勝ち星から約1年8か月も遠ざかっている状況であるにもかかわらず、それを感じさせない理由は、昨秋のGⅠシリーズから続けているハイレベルなパフォーマンスにある。特に、アーモンドアイのJRAレコードを誘発したジャパンカップ(2着)での逃走劇は、この馬の身体能力の高さを再確認させるのに十分なものだった。約3か月間で4走という日程だった昨秋と違い、今回はクビ差の2着に惜敗した大阪杯に続くシーズン2戦目。当然ながら、馬は非常にフレッシュな状態だ。この馬の最大の武器であるスピードを生かし、久々の勝利を2度目のGⅠ制覇で飾りたい。

レイデオロ

牡5歳

調教師:藤沢和雄(美浦)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ラドラーダ
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

輸送環境が向上し、調教だけでなくレース後のケア技術も発達した近年は、海外遠征後の初戦であることも、大きなマイナスポイントにならなくなっている。とはいえ、大敗後だけに調教の動き、当日の気配はいつも以上に注目したい。

昨年に続いての遠征だった前走のドバイシーマクラシック(G1・UAE。芝2410メートル)は、8頭立ての6着。同じく日本から遠征したシュヴァルグランが2着、スワーヴリチャードが3着だった結果を見れば、かの地の水が合っていないという考え方もできそうだ。日本を舞台にしたレイデオロの成績は超一流馬のそれにふさわしいもので、日本ダービーと天皇賞(秋)を勝ち、ジャパンカップと有馬記念では2着。今回の出走馬でも、実績は最上位と言える存在だろう。内回り、外回りの違いこそあるが、阪神コースは3歳秋の神戸新聞杯を快勝した舞台。ここでも大きく崩れるシーンは考えづらい。

リスグラシュー

牝5歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:リリサイド
  • 母の父:American Post
ここに注目!

香港遠征明けの一戦になるが、帰厩後の動きや馬体は好調時のそれと変わりなく、以前とは中身が違うと考えたい。阪神・芝の内回りコースを走るのは今回が初めてだが、競馬センスの高い馬で、末脚もしっかりしている。高いパフォーマンスを見せてくれるはずだ。

1月18日の早生まれで、2歳の夏にデビュー。3歳牝馬三冠路線でも主役級の走りをした馬だが、ハーツクライ産駒の成長力も兼ね備えていた。4歳を迎えた昨年から一気に充実期に入り、線の細かった馬体もビルドアップ。関東圏への輸送はもちろん、放牧先からの移動でも体重を減らすことのあった馬が、香港への輸送でも馬体を維持できるほどになった。惜敗の多い成績は相変わらずだが、牝馬限定戦がメインだった4歳春までと違い、念願のGⅠ初制覇を果たしたエリザベス女王杯後の3戦は国内外の強力牡馬を相手にした成績で、中身の濃さが違う。現在の本馬なら、宝塚記念でも好勝負を演じることができるはずだ。

スワーヴリチャード

牡5歳

調教師:庄野靖志(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ピラミマ
  • 母の父:Unbridled's Song
ここに注目!

UAE遠征へのステップとして挑んだ前々走の中山記念(4着)は、524キログラムの馬体重。かなり余裕を残した仕上げだったように見えた。前走との比較はできないが、汗をかきやすい夏場であれば、510キログラム前後の数字にはしておきたいところだろう。

海外遠征を敢行した前走のドバイシーマクラシック(G1・UAE。芝2410メートル)は、勝ったオールドペルシアンから2馬身差、2着シュヴァルグランからは0.5馬身差の3着だった。レースの流れ、道中のポジショニングなどを考慮すれば、持っている能力の高さをあらためて知らしめた内容と言えるだろう。また、昨秋は結果を出せなかったが、左回りコースではコーナリングと手前の替え方がスムーズであることも再確認できた。ゆえに今回も、課題は右回りコースへの対応。昨年の大阪杯(1着)のように早め先頭から内ラチを目指すか、今年の中山記念(4着)のような内をさばく競馬を目指すのか。コース設定との戦いになりそうだ。

エタリオウ

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:ホットチャチャ
  • 母の父:Cactus Ridge
ここに注目!

抜け出すと走るのをやめてしまう性格。それが勝ち切れない理由につながっているのだが、徐々に解消されつつあるようで、前走の天皇賞・春(4着)では、それまでよりも浅いカップのブリンカーに変更していた。現在の本馬なら、積極的な競馬にも対応できるかもしれない。

4着に敗れた前走の天皇賞(春)は、長距離戦にもかかわらず、後半のラスト4ハロンのラップが全て11秒台という上がりの速い決着。序盤は離れた後方を追走し、ペースが上がるタイミングで誰よりも先に動き出す状況では、さすがのスタミナ自慢でも末脚が持続しなかった。3着をキープできない結果でも、評価を下げる必要はないと判断したい。前走後は目標を宝塚記念に定めて調整。3歳時よりも馬がたくましくなり、性格も、陣営から「以前よりは前向き」とのコメントが出るようになっている。GⅠでも好勝負できる能力を持ちながら、現在も勝ち鞍は未勝利(京都・芝2000メートル)の1つだけ。“最強の1勝馬”のフレーズを、大舞台で返上したい。

アルアイン

牡5歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ドバイマジェスティ
  • 母の父:Essence of Dubai
ここに注目!

前走の大阪杯は、前日に雨が降ったため、良馬場でも少し時計のかかる状況だった。それまでは速い時計の出やすい馬場向きのタイプと思われていただけに、力の要る馬場で勝ち切ったことは収穫と言えるだろう。梅雨時季の一戦でも、割り引く必要はなさそうだ。

520キログラム台の大型馬とは思えないほどの、高い競馬センスがセールスポイント。直線の長いコースで瞬発力を求められる競馬よりも、コーナーを4度回る小回りコースのほうが向くタイプと言っていい。前走の大阪杯は、レースの前半1000メートル通過タイムが1分01秒3のスローペースで、緩急のあるラップ構成に対応するセンスも求められた。内めの枠(3枠3番)からロスのない競馬ができたことが最大の勝因と言え、条件に合致した本馬の適性があればこその結果だった。今回は200メートルの距離延長とはいえ、前走と同じ阪神・芝の内回りコースが舞台。皐月賞、大阪杯に続く3つ目のGⅠ制覇があっても驚けない。

マカヒキ

牡6歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ウィキウィキ
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

スタート後の行き脚がつかないタイプで、前走の大阪杯(4着)時に陣営は、「1コーナーまでの距離が短い阪神・芝2000メートルでは位置を取り切れない」と不安を語っていた。今回は、スタートから最初のコーナーまでの距離が長い芝2200メートルなので、前進が見込めるだろう。

レース後に休養を挟むと馬体が緩み、トップフォームへ戻すまでに時間がかかるようになっているとのこと。ゆえに昨年の天皇賞(秋)で7着に敗れた後は、在厩で調整されている。3着に入った京都記念で復活の足がかりをつかみ、前走の大阪杯では、調教での動き、パドックでの雰囲気共に最近では1番と思える状態だった。手元に置いての調整が成功しているようで、それは今回も同様。4着だった大阪杯の後も、栗東トレーニング・センターで丹念な乗り込みを積み重ねている。前走からもう一段階上と思えるほどの好気配。ハイレベル世代のダービー馬が復活するなら、このレースかもしれない。

スティッフェリオ

牡5歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:シリアスアティテュード
  • 母の父:Mtoto
ここに注目!

前走時の馬体重が450キログラム。これは太め残りに見えた前々走と同じ数字だが、3週連続で強い負荷をかけてのものなら、充実ぶりを示すものと考えていいのかもしれない。菊花賞での大敗は距離によるもので、雨が降った馬場はこなすタイプのはずだ。

晩成のステイゴールド産駒らしい成長力で、着実に実績を積んできた。転機となったのは5着に敗れた昨夏の札幌記念だったようで、GⅠ馬がそろったメンバー構成だけでなく、後方待機馬が上位を独占する展開での先行粘り込み。この一戦で得た手応えが、初重賞制覇となった福島記念と、小倉大賞典での連勝につながっている。久々のGⅠ挑戦となった前走の大阪杯では、勝ったアルアインから0秒5差の7着に敗れたが、相手が強化しただけでなく、内枠の馬が上位を占めるなか、外枠(8枠13番)からの先行策が合わなかった印象も受けた。序盤で無理をせず、ロスのないレース運びができるようなら、前走以上の結果を出してもいいはずだ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

ページトップへ戻る
表示モード: