今週の注目レース

天皇賞(春)(GⅠ)

京都競馬場 3200メートル(芝・外)定量 4歳以上オープン

出走馬情報

フィエールマン

牡4歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:リュヌドール
  • 母の父:Green Tune
ここに注目!

昨秋の菊花賞では、同レース史上初となるキャリア4戦目での戴冠を果たした。体質の弱さがあって、レース間隔を空けながらレースを使われており、今回がデビュー6戦目。その分まだ伸びしろを感じさせるだけに、2つ目のGⅠタイトルを奪取できるのか、注目だ。

今年の始動戦となった前走のアメリカジョッキークラブCは3か月ぶりの実戦だったが、折り合いを欠くことなく、中団後方からリズムよくレースを進めた。3コーナー手前からC.ルメール騎手が手綱を動かし始めると、4コーナー6番手で直線へ。最後は先に抜け出したシャケトラ(1着)を捕らえることができず2着に敗れたが、アタマ差まで詰め寄っており、道中の位置取りひとつで着順は入れ替わっていた可能性もありそうだ。昨秋の菊花賞を中15週のローテーションで制しており、今回も放牧を挟んでの競馬とはなるが、いつも通りの調整で、100パーセントの力を発揮できるだろう。

エタリオウ

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:ホットチャチャ
  • 母の父:Cactus Ridge
ここに注目!

ここまで勝ち鞍は2歳10月の未勝利(京都・芝2000メートル)の1つだけながら、GⅡで3度、GⅠで1度の2着があり、実績は今回のメンバーでも上位。過去10年の本レースで4勝を挙げるステイゴールド産駒でもあり、ここで大きな2勝目を挙げる可能性は十分にあるだろう。

前走の日経賞では、スタート後こそやや行き脚がつかない面を見せたが、レースが流れていくと徐々に自分のペースで走れていた。2周目の向正面で、スローペースを嫌ったのか早めに進出を開始。逃げるメイショウテッコン(1着)に並びかける勢いだったが、2番手で落ち着いた。直線では逃げ馬を捕まえるだけだったが、結局差は詰まらず、逃げ切りを許す結果。とはいえ、道中のペースは勝ち馬に向いたものと言えるうえに、本番へ向けた前哨戦だったことを考えれば、悪い内容ではなかったはずだ。前々走の菊花賞は、早めに抜け出したことで気を抜く面を見せたようで2着だったが、能力がGⅠ級であることは間違いないだろう。ここであらためて実力を証明したい。

メイショウテッコン

牡4歳

調教師:高橋義忠(栗東)

  • 父:マンハッタンカフェ
  • 母:エーシンベロシティ
  • 母の父:Lemon Drop Kid
ここに注目!

3000メートル以上のレースでの勝ち鞍はないが、レースぶりからスタミナは豊富そう。持ち前の先行力と直線での粘り強さは、今回も大きな武器となるだろう。この馬が刻むペース次第で、レースの流れも決まってくるはず。展開面での鍵を握る一頭と言えそうだ。

前走の日経賞は、最内枠を利してスタートからすんなりとハナを奪うと、道中も淡々とマイペースを刻んだ。向正面でエタリオウ(2着)に詰め寄られても鞍上の武豊騎手は冷静に対処。決してハナを譲らずに楽な手応えのまま直線に向くと、後続との差は詰まるどころか、逆に突き放す勢いの脚を見せた。実際、逃げながらマークした上がり3ハロンタイムはメンバー中3位の35秒4。早めに迫られても動じない精神力や、もうひと踏ん張りできるスタミナなど、長距離戦において必要な要素をしっかりと証明した。今回は、初騎乗となる福永祐一騎手とコンビを組むことになるが、1週前追い切りで初コンタクトを取って感触をつかんでおり、人馬の呼吸も心配なさそうだ。

グローリーヴェイズ

牡4歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:メジロツボネ
  • 母の父:スウェプトオーヴァーボード
ここに注目!

曽祖母メジロラモーヌは、史上初の牝馬三冠を成し遂げた名牝。母は現役時代に芝の短距離で4勝を挙げた。由緒正しき日本の名門に、リーディングサイヤーの父が掛け合わされた配合は、大舞台がふさわしい。母系に流れる底力の後押しを受け、上位争いが期待される。

前走の日経新春杯は、出遅れたメイショウテッコン(9着)が3コーナー付近で先頭に躍り出る難しい展開になりながらも、後方でジッと構え直線勝負にかけた。3コーナーの下り坂を利用して徐々にスピードに乗っていき、内ラチ沿いのコースを通ったことで、4コーナーでは6番手までポジションを押し上げて絶好位に。直線では最後まで持ち味の息の長い末脚を発揮し、先頭でゴールを駆け抜けた。京都の下り坂が得意で掲示板(5着以内)を外したことがなく、前々走の菊花賞では、5着ながらメンバー中最速の上がり3ハロン33秒9(推定)をマーク。このコースなら、末脚を存分に発揮できる。

クリンチャー

牡5歳

調教師:宮本博(栗東)

  • 父:ディープスカイ
  • 母:ザフェイツ
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

昨年の本レースで勝ち馬から0秒1差の3着に好走し、高い長距離適性を示した。昨秋は結果こそ出せなかったものの、凱旋門賞(G1・フランス。芝2400メートル、17着)にも挑戦。これまでの経験を糧に、昨年逃した天皇賞のタイトル獲得に挑む。

前走の日経賞は、大外枠(8枠12番)からスタートし、道中で終始外々を回る厳しいレース運びとなった。スローペースもあってか向正面で早めに動いていったものの、直線で脚が止まって7着。とはいえ、もともとレースを使われて良くなるタイプであり、4コーナーで上位争いに加わる勢いだったことを考えれば、決して悲観する内容ではなかった。実際、前走後から着実に状態は上がってきており、管理する宮本博調教師は「使って格段に良くなっています。前走は7着でも良化の兆しは見せていましたからね。3歳秋にセントライト記念(9着)から菊花賞(2着)へ臨んだ頃の雰囲気に近づいてきています」と力を込める。GⅠで好走する力はあるだけに、巻き返しの可能性は十分だ。

ユーキャンスマイル

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ムードインディゴ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

近4走連続で、メンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムをマーク。長くいい脚を使えるタイプで、京都競馬場の下り坂は合う印象だ。直線でよれる面も、成長を遂げた最近は出しておらず、長距離実績の高さを生かせば、好走が見られそうだ。

現状の実績は同厩舎のエタリオウに譲るものの、長距離適性においては本馬の方が上とも言えるだろう。前走のダイヤモンドSは、うれしい重賞初制覇となった。直線入り口ではまだ最後方付近の位置取りだったが、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒4(以下推定)という強烈な末脚で差し切り優勝。同2位のタイムが34秒6だったことを思えば、価値ある数字であることは間違いない。しかも、1度進路がなくなって切り替えながらの追い出しでもあり、完勝と言える内容だった。17日の1週前追い切りでは、栗東CWコースで3頭併せを行い、6ハロン81秒5、ラスト1ハロン11秒8の好時計をマーク。しっかりと先着を果たしており、好調キープのまま本番に向かえそうだ。

パフォーマプロミス

牡7歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:アイルビーバウンド
  • 母の父:タニノギムレット
ここに注目!

昨年の日経新春杯で重賞初制覇を成し遂げたように、京都・芝の外回りコースは得意としている舞台。これまでGⅠは2度挑戦し、宝塚記念が9着、有馬記念が14着と厚い壁にはね返されているが、好相性のコースなら見直しが必要だろう。

前走の京都記念は4着だったものの、ゴール直前まで勝ち負けを演じており、最後は瞬発力の差で敗れた印象。勝ち馬とは0秒1差しか離されておらず、ペースや位置取り次第で着順が入れ替わっていた可能性はあるだろう。年明け京都の時計がかかる馬場コンディションも合わなかったのかもしれない。所属する藤原英昭厩舎は昨年にリーディングを獲得。今年に入っても高松宮記念をミスターメロディで制しており、勢いはそのままだ。17日の1週前追い切りでは、栗東CWコースでの併せ馬で遅れはしたものの、6ハロン83秒1、ラスト1ハロン11秒9の好タイムをマーク。追い切りの手綱を取った北村友一騎手も好感触をつかんでおり、状態面の良さは大きな強調材料だろう。

カフジプリンス

牡6歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ギンザフローラル
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

3歳秋の菊花賞では、8着と期待には応えられなかったものの、3番人気に支持されるなど、高い長距離適性を持つ一頭。本レースにおいて5年連続で連対を果たしているハーツクライ産駒でもあり、成長力を加味すれば、実績は格下でも侮れない存在だ。

前走の阪神大賞典は、6番人気の評価ながら2着に好走してみせた。1600万下クラスからの格上挑戦でもあったが、長距離戦ならトップクラスの実力があることを証明。レースでは、2周目の向正面で鞍上が追い出しを開始する早めの仕掛けから最後までしぶとく脚を伸ばし続け、勝ち馬には離されたものの、3着のロードヴァンドールには2馬身1/2差をつけた。タフな流れになった中でも最後まで脚が鈍らなかった点は、高いスタミナ能力の証明と言っていいだろう。今回は1年に及ぶ長期休養明けの3戦目でもあり、状態面も最高潮でレースへと向かえそう。あとは、速い時計が出やすい京都の馬場に対応出来るかどうか。今の充実ぶりならこなしても不思議ではない。

(山口 大輝)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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