今週の注目レース

チューリップ賞(GⅡ)

阪神競馬場 1600メートル(芝・外)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

ダノンファンタジー

牝3歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ライフフォーセール
  • 母の父:Not For Sale
ここに注目!

スローペースで行きたがる面を見せた未勝利(阪神・芝1600メートル、1着)と、追走に苦労することなく楽々と突き抜けたファンタジーS(1着)でのパフォーマンスの違いを見れば、本質はスピードタイプだろう。前走ではクリアした折り合い面の課題を、あらためてチェックしたい。

前走の阪神ジュベナイルフィリーズで見せた豪快な差し切り勝ちは、記憶に新しいところだろう。GⅠのタイトルを獲得し、昨年度のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞。今回のチューリップ賞は、世代のチャンピオンとして走る最初のレースになる。すでに高いコース適性を示していることもあってか、阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬は、過去10年のチューリップ賞に7頭が出走して、4勝、2着1回、3着1回と、実績にふさわしい結果を残している。本馬自身が4戦して3勝、2着1回と、安定した走りを見せるタイプであることを考えれば、ここも好勝負必至と判断していいだろう。

シェーングランツ

牝3歳

調教師:藤沢和雄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:スタセリタ
  • 母の父:Monsun
ここに注目!

1月中旬には美浦の坂路で時計を出し始め、2月に入ると併せ馬を何本も消化。前走後は放牧に出ることなく、在厩で調整されていることもあり、休み明けでも十分な仕上がりと見ていいだろう。前走からの良化度をチェックしたいところだ。

半姉にGⅠ2勝馬のソウルスターリングがいる良血馬だが、Frankel産駒の姉は豊富なスピードを武器にしたタイプ。ディープインパクト産駒の牝馬らしい末脚の切れを武器にしている本馬は、姉とタイプの違う馬と考えてよさそうだ。実際、重賞初制覇を飾った前々走のアルテミスSでは、出走馬中最速の上がり3ハロン33秒8(推定)の末脚を繰り出して、豪快な差し切りを決めた。内枠(2枠4番)からのスタートで、スペースを探しながらの追い上げになった前走の阪神ジュベナイルフィリーズでは4着と結果を残せなかったが、あれだけの苦しい状況になったにもかかわらず、勝ち馬ダノンファンタジーとのタイム差は0秒3。力量差はないに等しいと考えることもできそうだ。

メイショウショウブ

牝3歳

調教師:池添兼雄(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:メイショウスズラン
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

スピードの持続力を武器にするダイワメジャーの産駒。この時期の牝馬らしからぬ厚みのある馬体も、父の影響を強く感じさせるものだ。切れを求められる展開よりも、パワーが必要なレースの方が合うタイプかもしれない。

前々走のデイリー杯2歳Sでは、のちの朝日杯フューチュリティS勝ち馬で、昨年度のJRA賞最優秀2歳牡馬にも輝いたアドマイヤマーズと0秒1差の2着に好走し、潜在能力の高さをアピールした。前走の阪神ジュベナイルフィリーズは勝ったダノンファンタジーから0秒7差の6着だったが、1から4着を差し、追い込み馬が占めたレース。緩みのないラップでの先行策を取った本馬には、厳しい展開だったのかもしれない。また、9月のデビューからの約3か月間で5戦を消化しており、連戦の疲労が出た可能性もあるだろう。約2か月半の休養で心身のリフレッシュに成功していれば、このメンバーが相手でも好勝負ができるはずだ。

ノーブルスコア

牝3歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ファイナルスコア
  • 母の父:Dylan Thomas
ここに注目!

デビュー戦が新潟で、その後の3戦は京都での出走。今回は、ゴール前に急坂のある阪神コースへの対応がポイントになってきそうだ。休み明けの馬が多い中で、本馬はすでに今年3走目。順調に使われている強みを生かしたい。

母はイタリアのG1リディアテシオ賞を勝った馬。母の半妹シーオブクラスが、昨年の愛オークス(G1・アイルランド)、ヨークシャーオークス(G1・イギリス)を勝ち、凱旋門賞(G1・フランス)でも2着に好走したことで、血統的な評価は飛躍的に上がっている。ディープインパクトを父に持つ本馬への期待も、相当なものがあると考えていいだろう。この時期の3歳牝馬らしい線の細さがありながら大きく崩れたことがなく、前々走の紅梅S(リステッド。京都・芝1400メートル)、前走のエルフィンS(リステッド。京都・芝1600メートル)での連続3着で、このクラスでも能力が通用することを証明。今回のメンバーでも、チャンスは十分にありそうだ。

ブランノワール

牝3歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:プチノワール
  • 母の父:Singspiel
ここに注目!

440キログラム前後の馬体重で、見た目に立派なタイプではないが、未勝利(芝1600メートル)勝ちは阪神の稍重馬場。1週前追い切りではGⅠ馬との併せ馬に先着したように、なかなかのパワーを秘めている。多少雨が降っても苦にしないだろう。

半姉ローブティサージュ(父ウォーエンブレム)は、2012年の阪神ジュベナイルフィリーズを勝った馬。しかし、激しい気性がネックになり、最終的にはスプリント路線へと舵を切っていくことになった。同馬に限らず、母の産駒は燃えやすい気性の馬が多いが、本馬は4戦を消化した現段階ではテンションが高いというイメージはない。これは大きな強調材料と言えるだろう。初勝利を挙げるまでに3戦を要したものの、オープンクラスへの格上挑戦となった前走のエルフィンS(リステッド。京都・芝1600メートル)でも2着を確保。相手なりに走れる面も持ち合わせている。未勝利を勝った阪神・外回りの芝1600メートルにコースが替わるのも、好材料と言えるだろう。

シゲルピンクダイヤ

牝3歳

調教師:渡辺薫彦(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:ムーンライトベイ
  • 母の父:High Chaparral
ここに注目!

繋靭帯炎による放牧明けで、プールを併用しながらの調整。前走までとはメンバーのレベルが大きく違う一戦だけに、どこまで仕上がっているのかがポイントになるだろう。パドックでの姿に注目したい一頭だ。

昨年10月のメイクデビュー京都(芝1600メートル)は3着と初陣勝ちを飾ることはできなかったが、勝負どころで下がってきた馬の後ろにいたため、追い出しのタイミングが遅れたことが敗因の一つ。完全に脚を余しており、スムーズなら優勝争いに加わっていた可能性が高いレースだった。2戦目となった前走の未勝利(京都・芝1600メートル)はあっさりと勝ち上がったが、このレースでも少しスムーズさを欠くシーンがあった。前走は、ラスト2ハロンのレースラップが11秒8ー11秒4という瞬発力勝負。この流れを差し切った末脚の切れは特筆もので、持っている能力は相当なものがありそうだ。重賞でも互角以上の走りが期待できるだろう。

アフランシール

牝3歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ルシュクル
  • 母の父:サクラバクシンオー
ここに注目!

牝馬でも馬格のあるタイプだが、美浦所属馬にとっての阪神遠征は、ときに大きなハードルになることもある。そのあたりが考慮されたのか、今回は栗東トレーニング・センターに入厩しての挑戦。桜花賞での可能性を探りたいところだ。

祖母アジアンミーティアは現役時代に目立った競走成績を残せなかったが、アメリカの大種牡馬アンブライドルズソングの全妹という良血馬。母ルシュクルからは重賞2勝のブランボヌール、先週の阪急杯で5着だったエントシャイデン(共に父ディープインパクト)が誕生しており、今後も活躍馬を出す可能性が高い血統と言えるだろう。本馬は、距離を短縮した前走の500万下・つわぶき賞(中京・芝1400メートル)を優勝。このパフォーマンスは、父ハーツクライよりも母系の影響が強いことの証明と言え、ゆえに今回は芝1600メートルに距離が戻ることがポイントだろう。ただ、差し切り勝ちを決めたデビュー戦は芝1800メートル。こなせない距離ではないはずだ。

オーパキャマラード

牝3歳

調教師:本田優(栗東)

  • 父:ダンカーク
  • 母:クロワラモー
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

父がダンカーク、母の父がスペシャルウィークという血統。480キログラム台の馬格や、ダートをこなしてきた戦績も考えれば、良馬場での瞬発力勝負よりパワーが生きる競馬の方が合うタイプだろう。上がりの速くならないレース展開に持ち込みたい。

初勝利は芝1200メートルの未勝利だったが、2勝目はダート1400メートルの500万下でマーク。祖母のメジェールがタバスコキャット×シーキングザゴールドという血統背景で、自身もダートの短距離を得意としていたことから、この祖母の影響が感じられる結果だった。ゆえに、8番人気の低評価ながら4着とまずまずの結果を残した前走のエルフィンS(リステッド。京都・芝1600メートル)をどう考えるか。例年よりも力の要る状態だった京都の芝がマッチしたのか、それとも単純に芝のマイル戦で通用するだけの力を持っていたのか。さらに相手が強化される今回の1戦で、進むべき道も見えてくるはずだ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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