今週の注目レース

阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)

阪神競馬場 1600メートル(芝・外)馬齢 (牝) 2歳オープン

2歳GⅠスペシャルコンテンツ2歳GⅠ名馬列伝

ヒシアマゾン

第45回 阪神3歳牝馬ステークス 優勝 ヒシアマゾン

1993年12月5日 阪神競馬場

優勝ヒシアマゾン

  • 騎手:中舘 英二
  • 調教師:中野 隆良(美浦)
  • 2着 ローブモンタント
  • 3着 ケイアイメロディー

“マル外旋風”の代表格、男勝りの走りっぷり

1990年代前半、バブル経済の余波を背景に海外の良血馬が盛んに輸入され、国内のレースを席巻した、いわゆる「マル外旋風」。その代表ともいえる1頭がヒシアマゾンだった。

阪神3歳牝馬ステークス(現在の阪神ジュベナイルフィリーズ)は、南関東の名牝ロジータの初仔として注目を集めたシスターソノなどの好メンバーが揃う中、5馬身差の圧勝。翌春の桜花賞を目指すライバルたちを差し置き、当時はまだクラシック競走への出走資格のなかった外国産馬のヒシアマゾンが、世代最初の女王の座に就いた。

翌年は春から秋にかけ、当時の最多タイ記録となる重賞6連勝を達成。エリザベス女王杯では桜花賞馬オグリローマン、オークス馬チョウカイキャロルをまとめて下してみせた。また、続く有馬記念は同世代の三冠馬ナリタブライアンの2着、4歳秋にはジャパンカップでも2着と健闘。まさに「男勝り」という言葉がよく似合う馬だった。

(軍土門 隼夫)

ヒシアマゾン1991年生 牝 アメリカ産

通算成績

20戦10勝

主な勝ち鞍

1993年阪神3歳牝馬ステークス、1994年エリザベス女王杯など重賞9勝

JRA賞

1993年最優秀2歳牝馬、1994年最優秀3歳牝馬、1995年最優秀4歳以上牝馬

  • (注記)年齢表記は、2001年以降の満年齢表記としています。
3代血統表
1代 2代 3代
Theatrical Nureyev Northern Dancer
Special
ツリーオブノレッジ Sassafras
Sensibility
Katies ノノアルコ Nearctic
Seximee
Mortefontaine ポリック
Brabantia

1994年エリザベス女王杯では、オークス馬のチョウカイキャロルを退けた。翌年のジャパンカップでは、ドイツのランドに敗れたものの日本勢最先着の2着に入った。

メジロドーベル

第48回 阪神3歳牝馬ステークス 優勝 メジロドーベル

1996年12月1日 阪神競馬場

優勝メジロドーベル

  • 騎手:吉田 豊
  • 調教師:大久保 洋吉(美浦)
  • 2着 シーズプリンセス
  • 3着 スーパードレス

“最優秀牝馬”で居続けた父内国産の名牝

父はメジロライアン、母も名門メジロ牧場が長い年月をかけて育んだ牝系の出身。サンデーサイレンスやトニービン、ブライアンズタイムなどの輸入種牡馬勢が全盛だった1990年代後半、内国産の粋を集めたような血統で登場したメジロドーベルは、激しい気性が生む勝負根性を武器に2歳から5歳まで息長く活躍した。

その最初のGⅠ勝ちとなった2歳女王決定戦は、2馬身差の完勝での戴冠だった。勝ちタイムは当時のレースレコードで、その後も阪神競馬場のコースが改修されるまで、ついに破られなかった。また、4着に下したシーキングザパールは翌年にNHKマイルカップを、のちにフランスのG1モーリスドゲスト賞を勝つなど活躍している。

3歳になったメジロドーベルは、オークスと秋華賞の二冠を制覇。古馬になってからも史上初のエリザベス女王杯連覇を達成し、2歳、3歳、4歳以上を2度と、4年連続で「最優秀牝馬」のタイトルを受賞という、いまだ他に例のない偉業を達成している。

(軍土門 隼夫)

メジロドーベル1994年生 牝 伊達・メジロ牧場生産

通算成績

21戦10勝

主な勝ち鞍

1996年阪神3歳牝馬ステークス、1997年オークス、秋華賞、1998年エリザベス女王杯、1999年エリザベス女王杯

JRA賞

1996年最優秀2歳牝馬、1997年最優秀3歳牝馬、最優秀父内国産馬、1998年最優秀4歳以上牝馬、1999年最優秀4歳以上牝馬

  • (注記)年齢表記は、2001年以降の満年齢表記としています。
3代血統表
1代 2代 3代
メジロライアン アンバーシャダイ ノーザンテースト
クリアアンバー
メジロチェイサー メジロサンマン
シエリル
メジロビューティー パーソロン Milesian
Paleo
メジロナガサキ ネヴァービート
メジロボサツ

1999年エリザベス女王杯を制して2年連続制覇。特に「牝馬限定戦」ではめっぽう強く、11戦8勝、2着2回、3着1回と複勝率100%を誇った。

ウオッカ

第58回 阪神ジュベナイルフィリーズ 優勝 ウオッカ

2006年12月3日 阪神競馬場

優勝ウオッカ

  • 騎手:四位 洋文
  • 調教師:角居 勝彦(栗東)
  • 2着 アストンマーチャン
  • 3着 ルミナスハーバー

歴史的名牝の初のビッグタイトル

戦後では初、じつに64年ぶりの牝馬による日本ダービー制覇を成し遂げたウオッカの、最初のGⅠ勝ちがこのレースだった。勝ちタイムは1分33秒1。直線、牝馬離れした大きなストライドで差し切った相手は、翌年の秋にスプリンターズステークスを制するアストンマーチャン。他にもオークス馬ローブデコルテ、NHKマイルカップを制することになるピンクカメオなど、敗れた馬たちからは多くの活躍馬が出ている。

ウオッカといえば、日本ダービー制覇の他、同世代のダイワスカーレットとのライバル関係も忘れるわけにはいかない。特に2008年天皇賞(秋)は歴史に残る名勝負となっている。JRAのGⅠ制覇は史上最多タイの「7」となる。

2年連続で年度代表馬を受賞し、顕彰馬にも選ばれたウオッカは、まさに牝馬の枠を超えた名馬だ。そしてそんな記録以上に、その気品に溢れた佇まいと、何度挫折しても復活を果たした姿は、いまだファンの記憶に残り続けている。

(軍土門 隼夫)

ウオッカ2004年生 牝 静内・カントリー牧場生産

通算成績

26戦10勝(うち海外4戦0勝)

主な勝ち鞍

2006年阪神ジュベナイルフィリーズ、2007年日本ダービー、2008年安田記念、天皇賞(秋)、2009年ヴィクトリアマイル、安田記念、ジャパンカップ

JRA賞

2006年最優秀2歳牝馬、2007年特別賞、2008年度代表馬、最優秀4歳以上牝馬、2009年度代表馬、最優秀4歳以上牝馬

顕彰馬

2011年顕彰馬に選出

3代血統表
1代 2代 3代
タニノギムレット ブライアンズタイム Roberto
Kelley's Day
タニノクリスタル クリスタルパレス
タニノシーバード
タニノシスター ルション Riverman
べルドリーヌ
エナジートウショウ トウシヨウボーイ
コーニストウシヨウ

2009年ジャパンカップではルメール騎手に導かれ、オウケンブルースリの猛追をハナ差しのいだ。

アパパネ

第61回 阪神ジュベナイルフィリーズ 優勝 アパパネ

2009年12月13日 阪神競馬場

優勝アパパネ

  • 騎手:蛯名 正義
  • 調教師:国枝 栄(美浦)
  • 2着 アニメイトバイオ
  • 3着 ベストクルーズ

ただ一頭の「2歳女王による牝馬三冠」達成馬

「牝馬三冠」を成し遂げたのはこれまで5頭いるが、そのうち2歳時にもGⅠを制しているのは、ただ1頭。もしも「牝馬四冠」という言葉があるとしたら、その栄誉を手にしているのは2018年末の時点でアパパネしかいない。

アパパネはメジロラモーヌに続く、史上2頭目の「関東馬」の牝馬三冠ということでも話題となった。2歳から3歳の牝馬限定GⅠはオークスを除けばすべて関西が舞台。関東馬にとっては、輸送や環境の変化といった若い牝馬には酷な条件が立ちはだかる。

アパパネは、早めに栗東トレーニング・センターに入り、関西に長期滞在しながらトライアルと本番を連戦することで見事にこれを克服。アパパネ自身の能力と逞しさはもちろんだが、そうした陣営の工夫と努力もまた讃えられ、その後の競馬界に小さくない影響を与えた。

(軍土門 隼夫)

アパパネ2007年生 牝 安平町・ノーザンファーム生産

通算成績

19戦7勝(うち海外1戦0勝)

主な勝ち鞍

2009年阪神ジュベナイルフィリーズ、2010年桜花賞、オークス、秋華賞、2011年ヴィクトリアマイル

JRA賞

2009年最優秀2歳牝馬、2010年最優秀3歳牝馬

3代血統表
1代 2代 3代
キングカメハメハ Kingmambo Mr.Prospector
Miesque
マンファス ラストタイクーン
Pilot Bird
ソルティビッド Salt Lake Deputy Minister
Take Lady Anne
Piper Piper Spectacular Bid
Alvarada

2010年秋華賞。2003年スティルインラブに続く史上3頭目の牝馬三冠を達成。

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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