今週の注目レース
阪神競馬場 1600メートル(芝・外)馬齢 (牝) 2歳オープン
2歳女王決定戦となる阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬は、翌春のビッグレースでも活躍を見せる馬が多く、来たるべきクラシックロードを展望する一戦としても、大いに注目を集める一戦だ。興味が尽きない戦いを前に、ここでは過去10年の結果を分析する。
過去10年の出走馬について、前走別に成績をまとめると、連対率で「GⅡ」組と「GⅢ」組が13%を超え、その他の組は10%未満となっている。「GⅡ」組は3着内率でも40.0%をマークしており、前走で格の高いレースに出走していた馬を高く評価した方がよさそうだ。また、3着内率では「新馬」組が2番目に高い数値となっている。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅡ | 1-1-2-6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
GⅢ | 4-6-3-62 | 5.3% | 13.3% | 17.3% |
オープン特別 | 1-0-1-10 | 8.3% | 8.3% | 16.7% |
500万下 | 2-3-2-46 | 3.8% | 9.4% | 13.2% |
未勝利 | 1-0-0-11 | 8.3% | 8.3% | 8.3% |
新馬 | 1-0-2-12 | 6.7% | 6.7% | 20.0% |
地方競馬のレース | 0-0-0-3 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の出走馬について、前走の4コーナーの位置別成績を調べると、「5〜9番手」組が好走率でトップとなっている。また、近年は「2〜4番手」組が上位争いに加わるケースが目立ってきており、2013年以降の過去5年では、「2〜4番手」組から優勝馬4頭を含む3着以内馬9頭が送り出されている。前走の4コーナーの位置に注目してみるのも面白そうだ。〔表2〕
前走の4コーナーの位置 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
先頭 | 1-1-0-16 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
2〜4番手 | 4-1-7-52 | 6.3% | 7.8% | 18.8% |
5〜9番手 | 5-4-3-50 | 8.1% | 14.5% | 19.4% |
10番手以下 | 0-4-0-29 | 0% | 12.1% | 12.1% |
過去10年の出走馬のデビュー戦の距離別成績を調べると、優勝馬10頭は全てデビュー戦の距離が「芝1500メートル以上」だった。連対率・3着内率でも、「芝1500メートル」「芝1600メートル」「芝1800メートル」の3組と、1400メートル以下の各組の間には大きな差がある。デビュー戦が短距離やダートのレースだった馬より、「芝1500メートル以上」のレースだった馬を重視したい。〔表3〕
デビュー戦の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
芝1000m | 0-0-0-5 | 0% | 0% | 0% |
芝1200m | 0-4-3-51 | 0% | 6.9% | 12.1% |
芝1400m | 0-1-2-39 | 0% | 2.4% | 7.1% |
芝1500m | 1-1-0-6 | 12.5% | 25.0% | 25.0% |
芝1600m | 4-3-4-32 | 9.3% | 16.3% | 25.6% |
芝1800m | 5-1-1-11 | 27.8% | 33.3% | 38.9% |
ダートのレース | 0-0-0-6 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の出走馬について、デビュー戦と2戦目の時期を調べると、「2戦目がデビュー戦の翌々月以降」組が好走率でトップに立っている。近2年もデビュー2戦目が7月、2戦目が10月だったソウルスターリング(2016年)、デビュー戦が8月、2戦目が10月だったラッキーライラック(2017年)が勝利を飾っている。デビュー戦と2戦目の時期はチェックしておきたい。〔表4〕
デビュー戦と2戦目の時期 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
デビュー戦と2戦目が同じ月 | 0-2-0-27 | 0% | 6.9% | 6.9% |
2戦目がデビュー戦の翌月 | 2-7-5-74 | 2.3% | 10.2% | 15.9% |
2戦目がデビュー戦の翌々月以降 | 7-1-3-37 | 14.6% | 16.7% | 22.9% |
キャリア1戦 | 1-0-2-12 | 6.7% | 6.7% | 20.0% |
過去10年の優勝馬10頭中8頭は、デビュー2戦目の着順が「1着」だった。残る2頭はデビュー2戦目で「2着」だった馬と、このレースがデビュー2戦目となる「キャリア1戦」の馬で、デビュー2戦目が「3着以下」だった馬は優勝していない。デビュー2戦目の着順もチェックしておきたい。〔表5〕
(河野 道夫)
デビュー2戦目の着順 | 優勝 | 2着以下 |
---|---|---|
1着 | 8頭 | 78頭 |
2着 | 1頭 | 20頭 |
3着以下 | 0頭 | 58頭 |
キャリア1戦 | 1頭 | 14頭 |
ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。