今週の注目レース

マイルチャンピオンシップ(GⅠ)

京都競馬場 1600メートル(芝・外)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

モズアスコット

牡4歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:Frankel
  • 母:India
  • 母の父:Hennessy
ここに注目!

上半期のマイル王決定戦・安田記念を優勝。デビューが3歳6月と遅かったぶん、まだ伸びしろがありそうだ。マイル路線の絶対王者として君臨するためにも、類い希なスピードを発揮して、2015年のモーリス以来となる同年の芝マイルGⅠ両制覇を成し遂げたいところだ。

秋初戦となった前走のスワンSは、後方からレースを進め、4コーナーで内の各馬をかわしながら直線へ。メンバー中2位となる上がり3ハロン34秒5(推定)の末脚で追い込んだものの、ゴール前で勝ち馬ロードクエストにハナ差かわされて黒星を喫した。ただ、3から4コーナー付近で馬群の外めを回った本馬に対して、勝ち馬は内ラチ沿いを走っていたことから、道中の位置取りの差もあった印象。前々走の安田記念にしても、オープン特別・安土城S(京都・芝1400メートル)で2着に敗れた後に戴冠を果たしており、本番の今回はしっかりと力を出してくるだろう。10キログラム増の492キログラムだった前走時の馬体重を考えても上積みは大きいはずで、好結果が期待できる。

アエロリット

牝4歳

調教師:菊沢隆徳(美浦)

  • 父:クロフネ
  • 母:アステリックス
  • 母の父:ネオユニヴァース
ここに注目!

前走の毎日王冠では、12頭の牡馬を相手に1番人気の支持に応え、1馬身1/4差の快勝を飾った。3着に下したキセキが、続く天皇賞(秋)で3着に好走。この比較からも、現役トップクラスの実力の持ち主であることは確かだろう。

前々走の安田記念は、内めの枠(4番)を生かして楽に3番手のインを確保。先行勢に厳しい流れのなか、逃げるウインガニオン(7着)を残り200メートル手前でかわして先頭に立つと、ゴール直前でモズアスコット(1着)にクビ差かわされたものの、2着に粘り通した。前走の毎日王冠は、マイペースの逃げを打ってそのまま押し切り。休み明けを快勝し、今秋の順調ぶりをうかがわせている。比較的間隔を空けてレースを使われているが、休み明け2走目も過去に2戦して2着2回としっかり力を発揮できており、今回は絶好のローテーションと言えるはずだ。近親に2016年の本レースを含めマイルGⅠ2勝のミッキーアイルがいる血統背景からも、この距離への適性の高さは疑いようがない。

ペルシアンナイト

牡4歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:オリエントチャーム
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

昨年の本レースを最後に白星から遠ざかっているが、今年も大阪杯で2着に好走するなど実力は示している。京都・芝1600メートルは、3歳時のシンザン記念(3着)と昨年の本レースに続く3度目の出走だが、過去2回で結果を残しており、得意舞台と言えるだろう。

前走の富士Sは、スタート直後に鞍上が手綱を抑える仕草をしたように、少し行きたがるそぶりを見せたが、中団でレースを運び4コーナー9番手で直線へ。勝負どころで進路がなくなり、外へ出さざるを得ないシーンもあった中で、勝ち馬ロジクライから0秒5差の5着まで追い上げたのは地力の証しだろう。もともと、休み明けは反応の鈍さがある馬なので、レースを1度使われた今回は状態アップが見込めそう。GⅠ初制覇となった昨年の本レースも、休み明けの富士S5着からの臨戦で、前年と同じローテーションに陣営の本気度がうかがえる。今年も一連の競馬ぶりから安定して力を発揮できており、連覇の可能性は大いにありそうだ。

ロジクライ

牡5歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ドリームモーメント
  • 母の父:Machiavellian
ここに注目!

前走の富士Sで、3歳1月のシンザン記念以来約2年9か月ぶりの重賞制覇を果たし、完全復活を印象づけた。骨折による長期休養から復帰後も能力の衰えは全く見られず、安定した成績を残している。マイル王の有力候補に浮上した大器が、さらなる高みを目指す。

前走の富士Sは、逃げるマルターズアポジー(14着)を見ながら、楽な手応えで道中は2番手を追走。直線入り口で追い出されるとじわりじわりと先頭に詰め寄り、残り200メートル付近で前をかわすと最後まで伸び脚は止まらず、むしろ突き放す勢いでゴールに飛び込んだ。2着ワントゥワンには2馬身差をつけており、まさに完勝の内容だったと言えるだろう。前々走の京成杯オータムHは、好スタートを決めたが、外の先行馬にかわされたため1度ポジションを下げる厳しい展開。3コーナーから再度位置取りを上げていくタフなレース内容だったが、しぶとく3着を確保した。どちらもGⅢとはいえ、近2走の内容ならGⅠでも十分通用するはずだ。

ステルヴィオ

牡3歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ラルケット
  • 母の父:ファルブラヴ
ここに注目!

父は名スプリンター。母も現役時代の勝ち鞍は1800メートルまでだった。血統面から、本馬もマイルあたりの距離がベストと言えそうだ。実際、芝1600メートルでは3戦オール連対と安定感を示している。今回は他世代の強敵が相手となるが、ベストの距離なら通用してもおかしくない。

前走の毎日王冠は、逃げたアエロリットがそのまま押し切ったように、前へ行った馬たちに有利な流れのなか、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒2(推定)をマークして2着を確保。道中2番手のキセキが3着、3番手で進めたステファノスも4着に粘っており、本馬だけが差してきた形。まさに、1頭だけ違う脚で追い込んだと言える内容だった。キャリア8戦全てで推定上がり3ハロンタイム3位以内の末脚を発揮しているように、決め手の鋭さは今回のメンバーでも上位の存在と言えそうだ。今回はアエロリットのほかにも先行馬がおり、ましてGⅠなら前走よりもタイトな流れになるはず。そうなれば、この馬の末脚がより生きてくるだろう。

アルアイン

牡4歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ドバイマジェスティ
  • 母の父:Essence of Dubai
ここに注目!

3歳時に皐月賞を制したが、デビューから3戦連続で芝1600メートル戦を使われていたように、もともとはマイルでの活躍も期待されていた。がっちりとした体形からも、この距離への適性を感じさせる。スピード勝負への対応は鍵だが、こなせる下地は十分あるだろう。

母ドバイマジェスティは、2010年のG1・ブリーダーズカップフィリー&メアスプリントを含め、アメリカで重賞4勝を挙げた名牝。本馬も、母系から豊かなスピードを受け継いでいる。父ディープインパクトのスピードとスタミナも受け継ぎ、中距離路線で活躍してきたが、今回の距離短縮が新たな才能開花のきっかけとなる可能性もありそうだ。前走の天皇賞(秋)では勝ち馬から0秒4差の4着に敗れたものの、後半のペースアップにもしっかり対応。上位2頭が推定上がり3ハロンタイム1位、2位で、決め手がある馬のワンツーフィニッシュだったことを考えても、GⅠ級の力をあらためて証明したと言えるだろう。今回、昨年の皐月賞以来の栄冠をつかむ可能性は十分だ。

ジュールポレール

牝5歳

調教師:西園正都(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:サマーナイトシティ
  • 母の父:エリシオ
ここに注目!

半兄サダムパテック(父フジキセキ)は、2012年の本レースでGⅠ初制覇を成し遂げた。本馬も条件クラスとはいえ、京都・外回りの芝1600メートルで1戦1勝と結果を出している。春はマイル女王に輝いただけに、秋は牡馬も撃破してさらに勲章を増やしたい。

昨秋はエリザベス女王杯に挑戦して16着に敗れたこともあってか、今年はマイルの本レースに照準を絞ってきた。今秋の初戦となった前走の府中牝馬Sは、上がり3ハロン33秒2(以下推定)の末脚で追い上げたものの、それを上回る切れ味を発揮した上位馬に負けた格好の4着。とはいえ、勝ち馬とは0秒3差しか離されておらず、GⅠ馬としての底力は見せることができた印象だ。過去には上がり3ハロン32秒8をマークしたこともあるが、稍重の馬場状態だった前々走のヴィクトリアマイルを制したように、どちらかといえばタフな流れの方がより力を発揮できるタイプ。今回は牡馬混合のマイルGⅠで、牝馬限定戦の前走よりも厳しい流れになることが濃厚だ。

エアスピネル

牡5歳

調教師:笹田和秀(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:エアメサイア
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

昨年のマイルチャンピオンSでは、ハナ差でGⅠ初制覇を逃した。その昨年の本レースを含めGⅠで2着2回、3着1回の実力は、今回のメンバーの中でも上位と言えるだろう。今年こそリベンジを果たして、大舞台で勝利の美酒を味わいたい。

上半期は疲労により安田記念への出走を見送っており、念願のGⅠ初制覇は今秋以降に持ち越しとなった。約6か月の休み明けとなった前走の富士Sでは1番人気に支持されたが、直線でいつもの反応が見られず、勝ち馬から0秒4差の4着。それでも、実戦を1度使われたことで、本番となる今回はまた違った姿を見せてくれるはずだ。京都・外回りの芝1600メートルはこれまで〔2・2・1・0〕で、本馬にとってベストと言える舞台だけに、ここにかける陣営の思いもひとしおだろう。前々走の読売マイラーズC(3着)では、のちの安田記念勝ち馬モズアスコット(2着)に0秒1差まで迫っており、能力の衰えも感じられない。

(山口 大輝)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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