今週の注目レース

アイルランドトロフィー府中牝馬ステークス(GⅡ)

東京競馬場 1800メートル(芝)別定 (牝) 3歳以上オープン

出走馬情報

ディアドラ

牝4歳

調教師:橋田満(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:ライツェント
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

3歳時の昨年は、夏を境にメキメキと地力をつけて、3連勝で秋華賞を制覇。今年の春には、世界の強豪が集ったドバイターフ(G1・UAE。芝1800メートル)で3着に好走した。ここは大舞台へ向けての前哨戦だが、牝馬同士なら恥ずかしい競馬はできない。

3歳春の時点でもまずまず成績を残したが、3か月弱の休養を挟んだ8月の1000万下・HTB賞(札幌・芝2000メートル)で3勝目を挙げると、紫苑Sも連勝。続く秋華賞では、直線で抜け出しを図るリスグラシュー(2着)を外から豪快に差し切ってGⅠタイトルを奪取した。今年は、初戦の京都記念こそ6着に敗れたが、海外初遠征のドバイターフ(G1)で3着に入り、あらためて能力の高さをアピール。帰国初戦となった前走のクイーンSは、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒7(推定)の豪脚で、後続を3馬身差突き放し快勝した。強靭な末脚を誇り、直線の長い東京・芝コースは歓迎材料。本馬を含め4頭のGⅠウイナーが顔をそろえたが、主役の座は譲れない。

リスグラシュー

牝4歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:リリサイド
  • 母の父:American Post
ここに注目!

2歳時の阪神ジュベナイルフィリーズを皮切りに、GⅠで4度の2着がある馬。デビュー当時は430キログラム台だった馬体も、年齢を重ねながら徐々に大きくなり、成長力も示している。念願のGⅠ制覇へ向けて、好発進を決めたい。

今年初戦の東京新聞杯では、中団の7番手を進み、直線の狭いスペースを割って抜け出すと、サトノアレス(2着)以下の追い上げを1馬身振り切って牡馬相手に重賞2勝目をマーク。続く阪神牝馬Sでも3着に入った。前々走のヴィクトリアマイルでは、メンバー中最速となる上がり3ハロン32秒9(推定)の豪脚で、勝ち馬のジュールポレールをハナ差まで追い詰め、“負けてなお強し”を印象づけた。前走の安田記念は8着に敗れたが、現役トップマイラーがそろっていたことを踏まえれば、悲観するような内容ではなかったはずだ。ここは牝馬のトップクラスが集結したが、GⅠ馬4頭とは1から2キログラムの斤量差があり、上位争いが必至だろう。

ソウルスターリング

牝4歳

調教師:藤沢和雄(美浦)

  • 父:Frankel
  • 母:スタセリタ
  • 母の父:Monsun
ここに注目!

昨年のオークスを、2分24秒1の好タイムで見事に優勝。その後の成績はひと息だが、昨春の牝馬クラシック路線で主役を演じた実力馬で、ポテンシャルの高さは折り紙つきだ。本レースでの完全復活が期待される。

3歳時の昨秋は天皇賞(秋)6着、ジャパンカップ7着と及第点以上のレース内容を見せ、4歳を迎えた今年はさらなる飛躍が期待されたが、初戦の阪神牝馬Sが10着。続くヴィクトリアマイルも、不得手な馬場コンディション(稍重)もあってか後れを取り、勝ち馬から0秒4差の7着に敗れた。約2か月半の休養で立て直された前走のクイーンSも、ディアドラに3馬身ほど離された3着と、本来のパフォーマンスと比べればまだ物足りないが、4コーナーで早めに先頭へ並びかける積極策で見せ場を作ったので、次につながる競馬はできたという印象だ。再び約2か月半間隔が空いたが、本レースに照準を合わせて熱心に乗り込まれており、あっさり勝っても不思議はない。

ジュールポレール

牝5歳

調教師:西園正都(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:サマーナイトシティ
  • 母の父:エリシオ
ここに注目!

距離の長かった昨年のエリザベス女王杯(16着)を除けば、掲示板(5着)を外さない安定感を誇り、今春のヴィクトリアマイルでGⅠタイトルも獲得。夏場を休養に充て、今回は5か月の休み明けになるが、順調に乗り込まれており、力を出せる態勢が整っていそうだ。

500万下クラスからの3連勝でオープンクラス入りを果たすと、昨年の阪神牝馬Sとヴィクトリアマイルでは3着に好走。クラス再編成後の1600万下・秋風S(中山・芝1600メートル)を勝ち、再びオープンクラスに返り咲いた。今年初戦となった前々走の阪神牝馬Sは、決勝線手前で他の馬に寄られるシーンがあって勝ち馬から0秒2差の5着。前走のヴィクトリアマイルは、じっくり脚をためて中団の8番手を追走。スローペースで直線の瞬発力勝負となったが、ゴール寸前で先頭を捕らえると、最後はリスグラシュー(2着)の猛追をハナ差しのいで見事に優勝した。今回、秋初戦でどのようなパフォーマンスを発揮できるのか、注目の一戦だ。

アドマイヤリード

牝5歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:ベルアリュールⅡ
  • 母の父:Numerous
ここに注目!

昨年のヴィクトリアマイルでビッグタイトルを獲得。これまで2か月半以上の休み明けでは8、16、7、6、12着と、実戦を使われながら良化するタイプだけに、5か月ぶりとなる今回は多少の割り引きが必要かもしれないが、GⅠ馬の底力は軽視できない。

休み明けだった今年の東京新聞杯は、久々もあってか反応が鈍く12着に敗れた。続く阪神牝馬Sでは、直線で窮屈な競馬になりながらも僅差の4着に入り、あらためて能力の高さを示した。連覇を目指した前走のヴィクトリアマイルは8着だったが、騎乗したM.デムーロ騎手が「うまく運べましたが、直線で追い出してからは思ったよりも反応がなくて伸びなかったです。こういう馬場は走ると思っていたのですが、馬が下を気にしていました」と、雨の馬場コンディション(稍重)を敗因に挙げており、力負けでないことは明らかだ。今回は5か月の休み明けだが、9月中旬から時計を出し始めて、乗り込み量は十分。牝馬同士なら地力上位の存在で、ここも有力候補の一頭に挙げられる。

クロコスミア

牝5歳

調教師:西浦勝一(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:デヴェロッペ
  • 母の父:ボストンハーバー
ここに注目!

2歳時から重賞で活躍を続けていたが、昨夏を境に本格化を遂げて、昨年の本レースで待望の重賞初制覇を達成。今年3戦の結果はひと息だが、牡馬相手のもので、レース内容は悪くなかった。展開の鍵を握る一頭で、ここも持ち前の先行力から目が離せない。

昨年の本レースでは、好スタートを決めて先手を奪い、前半1000メートル通過タイム1分01秒9のマイペース。直線でもスピードは衰えず、ヴィブロス(2着)以下の追い上げを振り切って、重賞タイトルを獲得した。続くエリザベス女王杯は、ハナこそ譲ったものの、スローペースの2番手追走という絶好の展開に持ち込み、直線もしぶとく粘って勝ち馬にクビ差の2着と惜敗。今年初戦の京都記念が8着、初の海外遠征となったドバイターフ(G1・UAE。芝1800メートル)も7着に敗れたが、約4か月半の休養で立て直された前走の札幌記念では、8着に敗れたとはいえ、差し馬が台頭するなかで好位追走から0秒7差に踏ん張っており、次につながる競馬はできた印象だ。ここは巻き返しが可能だろう。

ミスパンテール

牝4歳

調教師:昆貢(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:エールドクラージュ
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

デビュー2戦目で、約7か月の休み明けとなったチューリップ賞で2着に入り、素質の片りんを見せていた一頭。昨秋以降は気性面が成長し、重賞3勝を含む4連勝を飾って本格化を遂げた。全5勝がマイル以下で、今回は芝1800メートルの距離が課題になりそうだ。

昨秋の1600万下・清水S(京都・芝1600メートル)を勝ち上がってオープンクラス入りを果たすと、続くターコイズSでは、直線で馬群が密集するなか、狭いスペースを一瞬の脚でスパッと抜け出して、重賞初制覇を達成。今年初戦となった京都牝馬Sも、直線で横一線の追い比べを制して勝利を飾った。前々走の阪神牝馬Sでは、好スタートを決め、それまでとは一転した逃げる競馬になったが、直線は後続の追い上げを振り切って重賞3連勝をマーク。前走のヴィクトリアマイルは、瞬発力が削がれる稍重の馬場コンディションに加えて、スタートで後手を踏んだことが響いたのか5着に敗れた。4歳秋を迎えて心身ともに一段と成長してくれば、さらなる高みが目指せそうだ。

カワキタエンカ

牝4歳

調教師:浜田多実雄(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:カワキタラブポップ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

テンションを上げないように帰厩後はソフトな調整だが、燃えやすい気性ゆえに無駄肉がつきにくく、休み明けも苦にしないタイプ。レース当日の気配は鍵になるが、重賞勝ちの実力馬で、スピードの絶対値はここでも引けを取らないだろう。

3歳秋のローズSでは、前半1000メートル通過タイム58秒6の速い流れを2着に逃げ粘り、秋華賞ではスピードの削がれる馬場コンディション(重)で5着に踏ん張って能力の高さは証明済み。今年2戦目の中山牝馬Sでは、大外枠(8枠14番)から好ダッシュで先手を奪うと、鮮やかに逃げ切って重賞タイトルを獲得した。続く福島牝馬Sでも勝ち馬とクビ差の2着に惜敗。前走のヴィクトリアマイルは14着に敗れたが、騎乗した大野拓弥騎手が「コーナーで外に張ってしまい、そのロスが大きかったです」と、気性面の難しさを出したことが敗因の一つだろう。休養で立て直されたことで、本来のパフォーマンスを発揮できれば、この相手でも期待が持てる。

(京増 真臣)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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