今週の注目レース

天皇賞(春)(GⅠ)

京都競馬場 3200メートル(芝・外)定量 4歳以上オープン

出走馬情報

シュヴァルグラン

牡6歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ハルーワスウィート
  • 母の父:Machiavellian
ここに注目!

阪神・芝コースで3勝をマークしているが、3着以内を外したレースも4回ある。安定して走れるのは、〔2・2・3・1〕の成績を残す京都・芝コースの方だ。今回は、好走の条件がそろった一戦と言えるだろう。

念願のGⅠ制覇を果たした昨秋のジャパンカップは、前年のJRA賞年度代表馬キタサンブラック(3着)、ダービー馬のレイデオロ(2着)を退けての勝利。そのレース内容も含めて、非常に価値の高いタイトル獲得だったと言えるだろう。今年の初戦に選んだ前走の大阪杯は13着と大敗を喫したが、3歳夏以来の芝2000メートルに加え、3コーナー過ぎから急に速くなった流れも本馬に向かなかったようで、持ち前の豊富なスタミナを生かすことができなかった。陣営が当初から春の最大目標と位置付けていたのが、今回の天皇賞(春)。一昨年が3着、昨年が2着と敗れており、鞍上にジャパンカップで勝利に導いたH.ボウマン騎手を迎え、今年こその思いは強いはずだ。

クリンチャー

牡4歳

調教師:宮本博(栗東)

  • 父:ディープスカイ
  • 母:ザフェイツ
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

昨秋から大幅な馬体増こそないが、付くべきところに筋肉が付いた馬体は、以前よりも明らかにビルドアップされている。力の要る馬場への強さはすでに証明済みだが、速い時計の決着になったとしても、現在の本馬なら対応できるはずだ。

前々走の京都記念で初の重賞制覇を達成。同世代の皐月賞馬アルアイン(2着)、ダービー馬レイデオロ(3着)をまとめて負かしたことからも、価値の高い一戦だった。前走の阪神大賞典では、1番人気の支持に応えられず、勝ったレインボーラインから0秒4差の3着。ただ、道中で折り合いを欠き、勝負どころの手応えが怪しかったにもかかわらず、大きく失速しなかったことには注目すべきだろう。持ち前の豊富なスタミナを生かせる状況、展開になれば、巻き返しの可能性は高そうだ。前走の経験を踏まえ、この中間は折り合いを重視した調教がされている。その効果が出るかどうかにも注目したい。

レインボーライン

牡5歳

調教師:浅見秀一(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:レーゲンボーゲン
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

牡馬としては小柄なタイプ。パドックでもあまり目立たないが、古馬になって落ち着きは出てきている。折り合い重視の脚質のため、展開に左右されやすい面はあるが、はまったときの破壊力は今回の出走馬の中でも上位の存在。道中のペースが鍵になりそうだ。

豪快な差し切り勝ちを決めた前走の阪神大賞典は、3歳春のアーリントンC以来約2年ぶりの重賞制覇で、勝ち星自体も同レース以来だった。一昨年の菊花賞2着、昨年の天皇賞(秋)3着など、大レースでも通用する能力を見せてきた馬だが、一方で勝ち味に遅い印象があったのも確か。それを払拭することができた前走の勝利は、初のGⅠ制覇がかかる今回にも繋がってくるはずだ。前走のように一貫してペースが流れる展開になれば、折り合い面に問題がないことを証明できた。道悪馬場を苦にしないタフさを持っている馬だけに、スローペースの瞬発力勝負よりも持久力勝負の方が合うと考えていいだろう。

ガンコ

牡5歳

調教師:松元茂樹(栗東)

  • 父:ナカヤマフェスタ
  • 母:シングアップロック
  • 母の父:Singspiel
ここに注目!

昨年10月から月1走のペースで走ってきているが、馬体が萎むようなことはまるでない。むしろ、近2走では馬体重が500キログラムを超えており、成長期に入っている印象すらある。この馬格があれば、初めて背負う58キログラムの斤量も克服できるだろう。

芝の長丁場に転じた昨年末の1000万下・江坂特別(阪神・芝2400メートル)での勝利を皮切りに、眠っていた素質が一気に開花。3走前の日経新春杯の3着は、52キログラムの軽いハンデが向いた印象もあったのだが、素質馬アドマイヤロブソン(2着)に3馬身1/2差をつけた前々走の1600万下・松籟S(京都・芝2400メートル)、重賞初勝利を飾った前走の日経賞のレースぶりを見れば、その実力が本物であることがわかる。今回は初めて挑む芝3200メートルの距離が課題となるが、前走のレース内容が示すように折り合いに不安がなく、自在に立ち回れるタイプ。こなせると考えていいはずだ。

サトノクロニクル

牡4歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:トゥーピー
  • 母の父:Intikhab
ここに注目!

晩成タイプなのか、牡馬にしては線が細く、トモの辺りの筋肉が成長してくるのは先なのかもしれない。ゆえに現在は、直線に急坂がある阪神よりも、直線が平坦な京都の方が走りやすいだろう。不良馬場だった菊花賞(10着)を除けば、このコースは2勝、2着1回の好成績だ。

3走前に芝2000メートルのチャレンジCで重賞初制覇を飾ったが、このレースを勝ってもなお、陣営は中距離よりも長距離に適性があることを口にしていた。前々走の有馬記念はさすがに相手が強く、9着と結果を残すことができなかったが、前走の阪神大賞典では、勝ったレインボーラインから0秒2差の2着に好走。10着と大敗した菊花賞の敗因が距離ではなかったことを証明している。菊花賞の敗因を不良馬場と考えれば、今回も当日の馬場状態が鍵になってくるが、晩成型のハーツクライ産駒で、まだ成長の余地を十分に残している印象。ここでGⅠタイトルを獲得するシーンがあっても不思議はないはずだ。

アルバート

牡7歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:アドマイヤドン
  • 母:フォルクローレ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

前走の阪神大賞典は4着に敗れたが、阪神への長距離輸送があったのにもかかわらず、プラス6キログラムの馬体重での出走。今回の再度の長距離輸送を考慮したのか、少し余裕を残した仕上げに見えた。その分、1度使われた上積みは大きそうだ。

昨年のステイヤーズSを制し、同一重賞3連覇の偉業を達成。能力の高さはもちろんだが、この特殊な条件で見せる無類の強さは、折り合いに不安がなく、ペースの緩急に関係なく動ける自在性があればこそ。現代競馬では数少ない生粋のステイヤーだ。前走の阪神大賞典4着からの天皇賞(春)参戦となるが、馬体さえ絞れてくれば、直線で猛追して5着だった昨年以上の走りを見せることができるだろう。これまでに9勝をマークしているが、そのうちの7勝が外国人騎手とのコンビで挙げたもの。今回、2年ぶりのコンビとなるC.ルメール騎手の手綱さばきにも注目したい。

チェスナットコート

牡4歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ホワイトヴェール
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

急成長しているとはいえ、牡馬らしい力強さはつき切っていない印象。直線に急坂がある中山・芝コースはまだ厳しいのではと思われた前走の日経賞だったが、結果は2着と課題を克服してみせた。直線が平坦の京都・芝コースなら、さらにパフォーマンスを上げてくるだろう。

未勝利を勝つまでに6戦、500万下クラスを勝ち上がるまでにも4戦を要した。1000万下クラス3戦目の許波多特別(京都・芝2200メートル)を2馬身1/2差で快勝すると、その後はクラスの壁に苦しむことはなく、前々走の1600万下・早春S(東京・芝2400メートル)も連勝。重賞初挑戦となった前走の日経賞では、勝ったガンコから0秒1差の2着に好走した。晩成型のハーツクライ産駒ということもあるのだろうが、450キログラム台の小柄ながらも馬体に芯が入ってきたことで、持てる素質を出せるようになったと考えていいはずだ。豊富なスタミナを生かせる京都の芝3200メートルで、どんな走りを見せてくれるのか、注目される。

トーセンバジル

牡6歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:ケアレスウィスパー
  • 母の父:フジキセキ
ここに注目!

皐月賞をエポカドーロで制すなど、調教師リーディングを独走する藤原英昭厩舎の所属。本馬も、厩舎の勢いに乗りそうなムードがある。前走の日経賞は5着だったが、休み明けを1度使われた上積みが見込める今回は、本領発揮が期待される。

前々走の香港ヴァーズ(G1、芝2400メートル)では、同レースを勝ってG1・7勝目を挙げた名馬ハイランドリールから0秒4差の3着に好走した。前走の日経賞では2番人気の支持を受けたが、5着に敗退。右にモタれるような仕草を見せた直線での走りから、能力が足りなかったのではなく、良馬場でもタフなコンディションになっていた中山の芝が合わなかった可能性の方が高そうだ。昨年の京都大賞典では、2分23秒1という走破時計で2着。速いタイムの出やすい馬場コンディションへの対応力は証明している。前走から引き続きM.デムーロ騎手が手綱を取る今回、巻き返しは十分にあると考えていいだろう。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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