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日本馬vs.海外馬の歴史的な大一番!ジャパン・オータムインターナショナル 「第29回 ジャパンカップ」
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出走馬情報


海外馬

コンデュイット CONDUIT(イギリス)

牡4歳 栗毛 (2005年生まれ アイルランド産) 通算14戦7勝

Dalakhani(IRE)
芦毛 2000年生
Darshaan Shirley Heights
Delsy
Daltawa Miswaki
Damana
Well Head(IRE)
鹿毛 1989年生
Sadler's Wells Northern Dancer
Fairy Bridge
River Dancer Irish River
Dancing Shadow

“実績や血統から受ける印象”と、“実際のレースぶりや馬体の作り”に、大きな隔たりがあるのがコンデュイットだ。3歳秋に制したセントレジャーをはじめ、これまで手中にしている4つのG1 は全て距離が芝2400m以上だから、成績欄だけを見るといかにも重たいヨーロピアンタイプを想像させるが、実際の彼は固い馬場を好み、固い馬場でこそ威力が増す切れ味を武器にしている。父が凱旋門賞馬ダラカニで、その父がダルシャーン。かつ母の父がサドラーズウェルズという配合も、典型的欧州馬を連想させるが、コンデュイットの馬体に緩さや手先の重さと言った欧州的マイナス要素は見られず、むしろ強靭なバネを感じさせるきりっとした馬で、種牡馬としての可能性を含めて、日本の競馬に向いたタイプと見て間違いない。ポイントは、BCターフ(1着)から中2週という臨戦態勢。秋初戦が凱旋門賞(4着)というのは、明らかにBCターフ以降を意識したローテーションだが、来日後の状態には注意をしたい。
(合田直弘)


シンティロ SCINTILLO(イギリス)

牡4歳 栗毛 (2005年生まれ イギリス産) 通算26戦5勝

ファンタスティックライト(USA)
鹿毛 1996年生
Rahy Blushing Groom
Glorious Song
Jood Nijinsky
Kamar
Danseuse du Soir(IRE)
鹿毛 1988年生
Thatching Thatch
Abella
Dance By Night Northfields
Elvina

世界4か国で6つのG1 を制して2年連続ワールドシリーズチャンピオンの座に輝いた後、現在は日本で種牡馬生活を送るファンタスティックライトが、欧州供用時代に残した産駒のシンティロ。ここまで、イタリア、イギリス、フランスの3か国で重賞を制し、父譲りのグローブトロッター振りを発揮している。輸送に強く環境の変化への順応性が高いことは間違いなく、アウェイでの戦いに適した馬と言えよう。欧州の重たい馬場を苦手としており、前走のコンセイユドゥパリ賞で大差の6着に敗れたのは、度外視して良い。父ファンタスティックライトにジャパンC3着の実績があるのに加え、ジャリスコライトというアメリカ産の産駒が京成杯を制しており、そういう血統的背景から、日本の軽い馬場に適性を求めての来日であろうと思われる。ただし、一線級に入ると能力的にやや物足りないことは事実。例えば、同じイギリスから遠征してくるコンデュイットあたりとは、適性の高さでカバーできる以上の大きな力量差があると見ている。
(合田直弘)


インターパテイション INTERPATATION(アメリカ)

せん7歳 黒鹿毛 (2002年生まれ アメリカ産) 通算50戦6勝

Langfuhr(CAN)
鹿毛 1992年生
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Sweet Briar Too Briartic
Prima Babu Gum
Idealistic Cause(USA)
黒鹿毛 1994年生
ハビトニー Habitat
Courteous Lady
Special Idea Cresta Rider
Incredible Idea

前走のG1 ジョー・ハーシュ・ターフクラシック招待Sで、7歳の秋にしてG1 初制覇を果たしたインターパテイション。極端な道悪と、単騎で逃げられたという展開に恵まれたことは間違いないが、その一方で、芝のG1・4連勝中で今季の北米ターフチャンピオンの座を確実にしている大本命馬ジオポンティを、一旦交わされながら差し返した競馬は見事だった。これまでも、G1 3着以内は4回経験しており、決してフロックとは言えぬ勝利である。普段は追い込む馬で、ジャパンCでもおそらくは末を活かす競馬をすることになろう。競馬場ごとのパフォーマンスを見ると、アメリカのトラックにしては広くてコーナーの緩いベルモントパークを最も得意としており、東京コースも合っているはずだ。問題は、速い時計に対応できるかどうか。2分24秒を切るような勝負になると置いていかれる心配があり、芝2400mの持ち時計(2分25秒6)を考えると、やはりひと雨ふた雨欲しいところである。
(合田直弘)


ジャストアズウェル JUST AS WELL(アメリカ)

牡6歳 黒鹿毛 (2003年生まれ アメリカ産) 通算20戦5勝

A.P.Indy(USA)
黒鹿毛 1989年生
Seattle Slew Bold Reasoning
My Charmer
Weekend Surprise Secretariat
Lassie Dear
No Matter What(USA)
栗毛 1997年生
Nureyev Northern Dancer
Special
Words of War Lord at War
Right Word

父がチャンピオンサイヤーのエーピーインディーで、妹に昨年のイギリスにおける2歳牝馬女王レインボウビューがいるという良血が、6歳にして開花したジャストアズウェル。獲得したG1 は、1位入線のマーシュサイドが降着になって繰り上がったノーザンダンサーターフSだけだが、ガルフストリームパークターフHがキップデヴィルの2着、アーリントンミリオンがジオポンティの2着と、チャンピオンクラスの馬と好勝負をしており、現在の北米芝路線ではトップグループを形成する1頭となっている。その北米芝路線だが、ジオポンティのBCクラシック(2着)、プレシャスパッションのBCターフ(2着)におけるパフォーマンスを見ると、一時期の大きな低迷からは脱却して、水準が持ち直してきた印象があり、侮ると危険な1頭かもしれない。ただし、血統的にも、これまでのレースぶりからも、極端に速い時計への対応は難しそうで、いくらかは渋ってほしいタイプであろう。
(合田直弘)


マーシュサイド MARSH SIDE(アメリカ)

牡6歳 黒鹿毛 (2003年生まれ アメリカ産) 通算24戦5勝

Gone West(USA)
鹿毛 1984年生
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Secrettame Secretariat
Tamerett
Colonial Play(USA)
黒鹿毛 1994年生
Pleasant Colony His Majesty
Sun Colony
Meteor Stage Stage Door Johnny
Northern Meteor

昨年は来日を果たしながら、感冒で出走を回避。「来年また連れて来て、日本の皆様に良いレースを見せたい」とのN.ドライスデール師のコメント通り、リベンジを果たしにやってきたマーシュサイド。今季は6戦して成績上の勝ち鞍はないが、直線で内に切れ込みながら全馬を差し切ったG1 ノーザンダンサーターフS(1位入線後、進路妨害で4着降着)のレース振りには凄味があり、昨年並みの力は維持していると見てよさそうだ。近年、ドバイの芝のレースにおけるアメリカ調教馬のパフォーマンスが極端に不振な中、今年春のG1 ドバイ・シーマ・クラシックにおける5着という成績はそれなりに評価できるもので、アウェイでの戦いに不安はなさそうである。父ゴーンウェスト、母の父プレザントコロニーという、いかにも一発のありそうな血統背景の持ち主で、500キロを優に超える超大型馬が広い府中コースで躍動すれば、びっくりするような大駆けを見せることもありそうである。
(合田直弘)




日本馬



ウオッカ

今春はヴィクトリアマイルを7馬身差で圧勝し、続く安田記念は包まれて絶望的な位置から残り150mで一気の差し切りV。一方、秋の毎日王冠と天皇賞(秋)は、2、3着止まり。この戦績だけを見ると、“マイル指向が強まったのでは?”と考えたくなる。しかし、前走の天皇賞(秋)では、優勝したカンパニーと同じ上がり3ハロン32秒9(推定)をマーク。位置取りの差だけ、との評価も可能だ。常識を覆す走りで、輝かしい戦績を残してきた希代の名牝。劇的な復活Vで、7つ目のビッグタイトルを手に入れる可能性は十分だろう。


オウケンブルースリ

現4歳世代は、ダービー馬ディープスカイがすでに引退。今年のジャパンカップは、菊花賞馬のこの馬が代表格となる。今春の阪神大賞典(7着)後に脚部不安で休養したが、復帰後の2戦が京都大賞典優勝、天皇賞(秋)4着と、中身の濃いレースぶり。3歳時よりもグンと完成度が高まっている。11月18日の1週前追い切りは、栗東坂路でザレマ(古馬オープン)と併せて遅れたが、相手が動き過ぎただけで、この馬の動き自体は良好。休み明け3戦目で、さらなる上積みが見込める。父はダービー馬ジャングルポケット。東京・芝2400mは、能力を最も発揮できる舞台かもしれない。


レッドディザイア

牝馬二冠のブエナビスタとの死闘の末、初のGI 制覇を成し遂げた前走の秋華賞は、消耗も大きかったはず。それだけに、エリザベス女王杯からジャパンカップに目標を変更し、レース間隔を空けたことはプラスに働いている。馬体は丸みを帯び、11月18日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでも、併せ馬で一杯に追われて豪快に先着した。ジャパンカップは3歳牝馬には過酷な舞台とも言えるが、1996年には同じ秋華賞Vからの臨戦だった7番人気のファビラスラフインがハナ差の2着に好走した例もある。ハイレベルな現3歳牝馬世代の頂点に立ったこの馬なら…と期待を抱かせる器だ。



スクリーンヒーロー

前走の天皇賞(秋)は、宝塚記念(5着)以来約4か月ぶりとなるぶっつけでのGI 参戦。それでも、休養前に減っていた馬体重が12キロ回復し、パドックでは上々の気配を見せていた。楽なペースで先行できたことと、ブリンカー装着の効果もあっただろうが、上がり3ハロンはデビュー以来最速の33秒6(推定)をマーク。昨年と比べ、瞬発力がアップしている可能性もある。11月18日の1週前追い切りは、美浦坂路で馬なりだったが、動きは軽快で前走の反動はなさそう。史上初の連覇が懸かる大一番を、上り調子で迎えられそうだ。


リーチザクラウン

JpnI 勝ち馬3頭を輩出して“伝説の新馬戦”と言われているのが、昨年10月26日に京都・芝1800mで行われたメイクデビュー京都。上位4頭の中で、2着のこの馬だけがGI・JpnI のタイトルを手にしていない。だが、今春の日本ダービーは、跳びが大きい走法から得意とは思えない不良馬場での2着。世代屈指の能力を秘めているのは、間違いない。ポイントは常に折り合い。その点、昨年暮れのラジオNIKKEI杯2歳S(2着)からずっとコンビを組んできた武豊騎手が、引き続き今回も騎乗できるのは心強い。良馬場でマイペースの競馬ができれば、大駆けがあるかもしれない。



欧米の最強クラスが参戦してきた今年のジャパンカップだが、迎え撃つ日本勢の顔ぶれも実に豪華だ。天皇賞(秋)で史上初の8歳馬によるGI 制覇を達成したカンパニーの姿こそないが、出走予定の日本馬の大半がGI・JpnI のタイトルホルダー。その中には、昨年の優勝馬と2頭のダービー馬の名前もある。東京・芝2400mを舞台に世界と戦う“日本代表”として、大きな期待を懸けられるラインアップといえる。

粒ぞろいの日本馬の中でも、抜けた実績を誇るのがウオッカ(牝5・角居勝彦)だ。特に、GI・JpnI 6勝中5勝を挙げている東京・芝コースでは、通算成績も〔5・3・2・1〕とほぼ完璧。とにかく強く、そして安定している。今秋は毎日王冠2着、天皇賞(秋)3着と惜敗続きだが、内容的には“敗れてなお強し”の印象。東京・芝コースが舞台となる3歳以上のGI で唯一、勝っていないのがこのジャパンカップ。ぜひとも手に入れたいタイトルだろう。

昨年の菊花賞馬オウケンブルースリ(牡4・音無秀孝)は、約6か月半の休み明けだった前々走の京都大賞典が圧巻だった。59キロを背負いながら、後方から直線一気に追い込んで差し切り勝ち。続く天皇賞(秋)は4着止まりだったが、距離不足のうえに、直線で前が詰まるロスもあったことを考えれば、内容は悪くない。昨年のジャパンカップはスクリーンヒーローから0秒3差の5着に敗れたが、当時よりパワーアップしているのは明らか。今年は主役級の評価が必要になりそう。

昨年、9番人気の低評価を覆してジャパンカップを制したスクリーンヒーロー(牡5・鹿戸雄一)。その後はいまひとつ精彩を欠くレースが続いたが、宝塚記念(5着)以来のぶっつけ参戦だった前走の天皇賞(秋)で2着に善戦。最後はウオッカの追撃を抑え込み、国際GI 馬の貫禄を示した。復調ムードでベストの舞台、しかも、鞍上は昨年Vに導いたM.デムーロ騎手。連覇の期待も懸けられそう。

前走の秋華賞で牝馬二冠のブエナビスタを初めて破り、待望のGI タイトルを手に入れたレッドディザイア(牝3・松永幹夫)。レース間隔を考慮し、牝馬限定のエリザベス女王杯ではなく、世界の強豪が集結する最高峰のジャパンカップに勇躍挑戦してきた。ハイレベルな3歳牝馬世代の頂点に立った馬。デビューから〔3・3・0・0〕と能力の底も見せておらず、一気に相手関係が強化されるここでも、楽しみの方が大きい。

3歳牡馬勢からは、日本ダービー2着馬リーチザクラウン(牡3・橋口弘次郎)が参戦してきた。前走の菊花賞は5着に敗れたが、前半から力んで掛かり気味に逃げながらも、優勝したスリーロールスと0秒4差。スピードもスタミナも一級品だけに、マイペースの展開に持ち込むことができれば、好勝負も可能だろう。

12番人気ながら天皇賞(春)を制したマイネルキッツ(牡6・国枝栄)は、今年に入ってからの充実ぶりが目立つ1頭。秋初戦の京都大賞典は7着に敗れたが、もともと叩かれて良くなるタイプ。叩き2戦目の今回は、上位食い込みのシーンがあるかも。

エイシンデピュティ(牡7・野元昭)は、昨年の宝塚記念の覇者。その後の脚部不安で1年3か月の長期休養を余儀なくされた。復帰2戦目となった前走の天皇賞(秋)は、先手を奪って粘り込みを図ったものの9着に敗れたが、休み明けを2走して、体調は確実にアップしている。叩き3戦目でそろそろマークが必要か。

エアシェイディ(牡8・伊藤正徳)は大事に使われてきたため、8歳を迎えた今年も元気いっぱい。前走の天皇賞(秋)は大外18番枠が響いて8着も、直線はしっかり脚を使っていた。距離の融通性はあり、流れが向けば善戦もあり得るだろう。

アサクサキングス(牡5・大久保龍志)は、秋の始動戦となった天皇賞(秋)で18着に大敗。良馬場の芝2000m、それもスローの上がり勝負では苦しかったか。スタミナはあるだけに、距離が延びて時計が掛かる馬場なら、前進も可能か。

ヤマニンキングリー(牡4・河内洋)はブエナビスタを完封した3走前の札幌記念の勝利が光るが、東京・芝コースでは〔0・0・1・2〕と、連対経験がない。平坦コースが合っている印象があり、直線の坂を克服できるかが鍵となる。

(鳥谷越 明)

ご注意:当コーナーの情報は、制作段階の情報に基づき制作されております。出走回避などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。