海外競馬発売

香港カップ(G1)

シャティン競馬場 2000m(芝)3歳以上

  • 発売開始時刻日本時間12月10日(日曜)10時00分

  • 発走予定時刻日本時間12月10日(日曜)17時30分

コラム

太字は香港カップ出走予定馬
12月8日(金曜)時点での情報を基に作成

ワーザーが3年ぶりの香港馬制覇を狙う

芝2000m戦としては世界最高賞金の2500万香港ドル(約3億7750万円。1香港ドル=15.1円で換算)を懸けて争われる、香港カップは、地元勢を含めて5つの国と地域を代表する12頭の精鋭が出走を予定している。海外からの遠征馬に、例えばモーリスのようなスーパースターは見当たらず、したがって今年は、ここ2年は敗れている地元・香港勢が、3年ぶりにこのレースを制することになるとみている。

その地元勢にとって最大の期待馬が、ジョン・ムーア厩舎のワーザー(せん6歳)であることは疑いの余地がないとことである。2015-2016年シーズンの香港年度代表馬は、昨年の香港カップは、シーズン前に右後肢に負ったケガのために、不出走に終わっている。しかし、調教師および獣医師たちの手厚いケアのおかげで、幸いにも今年の1月には戦列に復帰することが出来、棒に振った前半戦を取り戻す活躍を見せることが出来た。復帰2戦目となった香港ゴールドカップ(G1、芝2000m)と、シーズン最終戦となったチャンピオンズ&チャターカップ(G1、芝2400m)を制したのである。しかし残念ながら、年度代表馬の座は、同厩のラッパードラゴンに譲ることになった。

そして迎えた今季、ワーザーにとって2戦目の競馬となったのが、この香港カップへ向けての代表的な前哨戦としてられる香ジョッキークラブカップ(G2、芝2000m)で、ここで勝利を収めて本番へ駒を進めてくる。2002年に香ジョッキークラブカップが創設されて以降、ここと本番と連覇したのは、2005年のヴェンジャンスオブレイン、2012年のカリフォルニアメモリーの2頭である。しかしワーザーは間違いなく、香港2000m路線における現在の最強馬であり、どんな馬の挑戦も撥ねつけるであろう

ジョアン・モレイラが、香港カップでの騎乗馬に、地元の上がり馬であるタイムワープ(せん4歳)ではなく日本馬のネオリアリズム(牡6歳)を選択したことが明らかになった時、香港のメディアやファンはこれを、ショッキングな出来事として受け止めた。しかし私は、結果的に、これは賢い選択であったと言われるであろうと見ている。ネオリアリズムは実際に、4月のクイーンエリザベスⅡ世カップ(G1、芝2000m)で、ワーザーや、香港ダービー2着馬パキスタンスターらを退けて優勝している。ネオリアリズムは態勢が整わず、8月の札幌記念(GⅡ)を回避し、天皇賞・秋(GⅠ、芝2000m)が復帰戦となった。そしてそこで13着と大敗してしまったが、しかし、6か月の休み明けだったのに加え、不良馬場が合わかったと敗因がはっきりしており、許容範囲にある敗戦であったと思う。そして、香港カップへ向けて、調子を上げてくるはずである。そこに、ジョアン・モレイラの手腕が加味されるわけで、この馬にも優勝へのチャンスがある見るべきであろう。

  • ワーザー(12月5日撮影)

  • ネオリアリズム(12月5日撮影)

ヨーロッパから参戦する6頭の中で、最も尊重すべき存在はポエッツワード(牡4歳)であろう。4歳の秋を迎えているが、それほど数多くの実戦をこなしておらず、現在なお上昇中の馬である。G1初挑戦となった愛チャンピオンS(芝2000m)で2着となり、そして、10月にアスコットで行われたチャンピオンS(G1、芝2000m)でも、レーティング面でヨーロッパ最強馬となったクラックスマンの2着となっている。その後は、鋭気を養った上で香港カップに臨んでくる。2000年にダリアプールで香港ヴァースを制しているマイケル・スタウトが、久しぶりの香港国際競走制覇を成し遂げる可能性も否定できない。

ジョアン・モレイラは乗らなくなったものの、タイムワープの手綱を握るのはザカリー・パートンで、依然としてタイムワープは軽視出来ない。クイーンエリザベスⅡ世カップ勝ち馬アーキペンコの産駒で、トニー・クルーズが管理する4歳馬のパフォーマンスは、昨シーズンの終盤から急上昇することになった。 それは、この馬が中距離路線を歩み始めた時期であり、同時に、逃げるというレーススタイルが身についた時期でもあった。こうして昨季終盤のタイムワープは、ハッピーバレーの芝1800m戦と芝1650戦、シャティンの芝1600m戦を3連勝した。今季を迎えると更に上昇し、レディースパース(G3、芝1800m)でナッサの頭差2着になると、香ジョッキークラブカップ(G2)でもワーザーの2着に入っている。香港カップで戦う相手は、これまでより数段強化されることは疑いのない事実だが、うまく先手をとることが出来れば、馬券圏内に残ってもおかしくはないと見る。

私の推奨馬はワーザーネオリアリズムポエッツワードタイムワープブロンドミーの順である。

  • 文:Bart Vanders
  • 訳:合田直弘
  • ポエッツワード

  • タイムワープ

  • ブロンドミー

Bart Vanders

バート・ヴァンダースは、競馬メディアに身を置いて20年以上になる。そのほとんどは、アップルデイリーの看板記者として過ごした歳月だが、今季の彼は新たなスタートを切った。シンタオ・デイリーに移籍したのである。海外取材の経験も豊富で、北米、シンガポール、フランス、ドバイ、そして日本に出かけ、ブリーダーズカップ、ドバイワールドカップ、安田記念などを取材している。ちなみに、日本でお気に入りの競馬場は、阪神と園田とのこと。かつてはマカオで騎手エージェントをやっていた時期もあり、現在は、マカオと香港の競馬サークルの橋渡し役ともなっている。

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当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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