海外競馬発売

ベルモントステークス(G1)

フランス シャンティイ競馬場 2400m(芝)3歳以上 牡・牝

  • 発売開始時刻日本時間10月1日(日曜)10時00分

  • 発走予定時刻日本時間10月1日(日曜)23時05分

現地リポート

2017年9月26日(火曜)世界が注目!イギリスの女傑エネイブル

第96回凱旋門賞(G1)がいよいよ今週末に迫った。ロンシャン競馬場の改修工事(来年4月に再開予定)の影響で、今年も昨年に続きパリ北東40キロにあるシャンティイ競馬場が舞台となる。ユニークで特別な代替となる今年の凱旋門賞に、日本からは昨年の菊花賞、有馬記念を制したサトノダイヤモンド(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)、そして同厩舎で重賞4勝の実績があるサトノノブレス(牡7歳)が出走を予定。JRAにおける海外競馬発売の対象レースとなり、日本競馬の悲願が叶うか、見逃せない一戦となる。

  • 昨年に続き凱旋門賞が行われるシャンティイ競馬場

  • パリの街を彩る凱旋門賞の広告

先週末からパリの街もレース広告の飾り付けが始まり、10月1日の凱旋門賞に向けたムードが高まってきた。今年の広告のデザインは競走馬のオブジェが付いた王冠が描かれたもので、市内を走る路線バスなど生活圏の至るところでこうしたものを見ると、凱旋門賞がやはりフランスでも特別なレースであることを実感し、競馬ファンとして誇らしい気持ちになる。

今年5月10日に締め切られた凱旋門賞の初回登録には119頭が登録を済ませていた。出走馬が正式に確定するのは今週の水曜日(27日)だが、現時点で地元フランス調教馬以外では、イギリス、アイルランド、ドイツ、そしてヨーロッパ外では唯一日本からの出走馬が見込まれている。

今年は、ヨーロッパ・パターン競走委員会(European Pattern Committee)が7月以降に行われる3歳・古馬混合の芝2000m以上のヨーロッパのレースについて馬齢重量基準を見直しており、これにより凱旋門賞も3歳馬について牡、牝とも0.5kgが増量され、新たな負担重量は「3歳牡馬56.5kg、4歳以上牡馬59.5kg、3歳牝馬55kg、4歳以上牝馬58kg」となった。凱旋門賞は直前に追加登録という形でも参戦が可能で、近年でも2011年デインドリーム、2013年トレヴ、2015年ゴールデンホーンなどがこの制度を利用して優勝しているが、今年の凱旋門賞の主役はこの追加登録制度を利用して参戦するイギリスの女傑エネイブル(牝3歳)となりそうだ。イギリス政府公認のブックメーカー各社は、前売りで単勝1.73倍(9月25日時点)という抜けたオッズを付けている。

  • キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(エネイブル)

  • ヨークシャーオークス(エネイブル)

エネイブルは、2010年のスノーフェアリー以来7年ぶりとなる、史上14頭目の英、愛オークス制覇を成し遂げた3歳牝馬。欧州上半期の総決算となる7月29日のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(G1)では、歴戦の古馬や牡馬を相手に4馬身半差で圧勝。3歳牝馬による同レースの優勝は、1973年のダリア、1976年のポウニーズ、2014年のタグルーダに次ぐ史上4頭目の快挙だった。再び牝馬同士の一戦となった8月24日のヨークシャーオークス(G1)も、最後は流す余裕を見せながらほとんど追われるところなく楽勝。G1・4連勝中で、この間2着馬につけた着差の合計は20馬身にも上る。

2011年のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスSなどG1・2勝を挙げたナサニエルの初年度産駒で、サウジアラビアの王族カーリッド・アブデュラー殿下が所有するジャドモントファームズの生産馬。フロール賞(G3、フランス)2着馬コンセントリックの仔で、サドラーズウェルズの3×2という極めて濃いインブリードを持つ配合で誕生したことも広く話題になっている。今季初戦ニューベリーの一般戦(芝2000m、3着)が唯一の敗戦だが、これは距離不足もあったもの。脚質は先行で、展開に左右されない安定感があり、素晴らしいフットワークで飛ぶような走りを見せる。6頭立ての前走のヨークシャーオークスでは初めて逃げる競馬も経験した。

管理するジョン・ゴスデン調教師は、前述したタグルーダの他に、愛チャンピオンS(G1)やプリンスオブウェールズS(G1)を制したザフューグや、ドバイシーマクラシック(G1)でブエナビスタ(2着)を破って優勝したダーレミなどの名牝を管理してきたが、「エネイブルは、これまでに私の管理した最高の牝馬です」と公言してはばからない。ゴスデン調教師はイギリスのニューマーケットに厩舎を構えており、エネイブルは、シーキングザパール(1998年のモーリスドゲスト賞遠征時ニューマーケットに滞在)なども走った“ウォーレンヒル”という広大な坂路コースで日々調教を積まれている。

エネイブルの主戦騎手は、JRAでも勝負強い騎乗でGⅠ・4勝を挙げている世界的名手ランフランコ・デットーリだ。デットーリ騎手は「彼女はスーパースター。この馬の走りを称賛したいと思います。スピードもスタミナもあって距離も問題ありません。そしてどんな馬場でも走れるすごい馬です。凱旋門賞はとても難しいレースで、特別な馬に乗らないと勝てませんが、レースまでエネイブルが無事に行くことを祈っています」と語り、最後は日本のファンに向けて「ガンバリマス!」と日本語で話してくれた。

  • エネイブル

  • エネイブルとL.デットーリ騎手

デットーリ騎手にとって、今年の舞台となるシャンティイ競馬場は幸運の地でもあるという。それは今から25年前の1992年、当時まだ21歳だった若きデットーリ騎手がポリタンという人気薄の馬に騎乗し、フランスで初めてG1レースを制したのがシャンティイのジョッキークラブ賞(仏ダービー)だったことで、思い出深い競馬場であるようだ。

2013年の凱旋門賞を無敗で制覇し、翌14年も優勝したトレヴに匹敵する、いやひょっとしたら上回るのではないかと思えるほどのスケールを誇る牝馬で、今週末は、その走りに世界中の競馬ファンからの視線が集まりそうだ。

ブックメーカーの前売りではイギリス、アイルランド勢が人気の中心となっているが、エネイブルと同じゴスデン厩舎の所属馬で、前哨戦のニエル賞(G2)を快勝したクラックスマン(牡3歳)については、主戦騎手がエネイブルと同じデットーリ騎手であることと、陣営が「本格化するのは来年」と見ていることから、出走は見送られることになった(9月25日の第1回登録取消において、凱旋門賞の登録を取消)。

文:沢田康文

日本から遠征しているサトノダイヤモンドサトノノブレスは、9月25日(月曜)、シャンティイにて以下の調教を行った。

【サトノダイヤモンド、サトノノブレスの調教状況】
厩舎エリア内丸馬場で1時間の曳き運動(2頭とも)

岩崎 祐己 調教助手のコメント
「昨日は坂路で速い時計を出したので、今日は1時間曳き運動を行いましたが、2頭とも順調に来ています。一度レースを使って動きも素軽くなってきた気がします」

  • サトノダイヤモンド(右)とサトノノブレス(左)

  • 前哨戦のフォワ賞(G2)
    サトノダイヤモンド(右から3頭目)4着、サトノノブレス(右端)6着

ご注意

当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

ページトップへ戻る
表示モード: