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芦毛馬2頭、驚異の世界レコード決着
平成元年ジャパンC ホーリックス



【信じられないタイム】
「2.22.2 レコード」
東京競馬場の着順表示板に映し出された文字に、多くのファンは一瞬我が目を疑い、一拍置いて驚嘆の声をあげた。それもそのはず、2頭の芦毛馬がターフに刻んだその時計は何と世界レコード。そして、2年前のジャパンCでルグロリューがマークした日本レコードを一気に2秒7も更新するという、競馬ファンの常識をはるかに超越した数字だったのである。

【熱狂の陰で着々と・・・】
日本を代表するスターホースのスーパークリークとオグリキャップが、芝12ハロン世界レコードホルダーのホークスターや凱旋門賞馬キャロルハウスなどのビッグネームを迎え撃つということで、例年以上の熱気で盛り上がった平成元年のジャパンC。やはり話題の中心はオグリキャップで、この秋5戦目、マイルCSから連闘での出走というハードスケジュールに賛否両論が飛び交っていた。
しかしそんな騒ぎの陰で、3ヶ月前からジャパンCに的を絞り、着々と準備を進められてきた馬がいた。ニュージーランドのホーリックスである。JCに合わせたスケジュールでレースに使われた後、季節の逆転に慣れさせるため真っ先に来日。また南半球の馬は別棟に隔離されてしまうので、寂しがらないよう馬房内に鏡を吊り自分の姿が映るように工夫。そして他馬を上回る入念な曳き運動と日光を浴びさせての放牧で心身のリラックスを図った。こうしたスタッフ一丸の調整が実り、芦毛の7歳牝馬は、人気はなくとも素晴らしい状態でジャパンCを迎えていた。

【究極のハイペース】
レースは、逃げると思われたホークスターの機先を制してイブンベイがハイペースで飛ばし、1000m通過が58秒5。その後もラップは落ちず、1600mが1分34秒1、1800mが当時の日本レコードを上回る1分45秒8。さすがに4コーナーでイブンベイの脚色が鈍り、これを交わそうとする2番手追走のホークスターもすでに余力のない状態。先行2頭に替わって、直線で力強く先頭に立ったのが9番人気のホーリックスだった。ハイペースを3番手で追いかけていたにも拘わらず、馬場の内から抜け出したホーリックスの脚取りに乱れはない。外からただ1頭、強行軍をものともせずオグリキャップが猛然とホーリックスに迫るが、ゴール前で2頭は同じ脚色になった。1着ホーリックス、わずかクビ差で2着にオグリキャップ。そしてタイムは前述の通り世界レコード。極限のレベルで競い、最高の感動を与えてくれた2頭の芦毛馬を大観衆は万雷の拍手で称えた。

【威信を懸けた戦いに勝利】
前年まで9頭が挑戦して3着が最高成績と格下のイメージで見られてきたオセアニア勢。見事にその屈辱を晴らしたランス・オサリバン騎手は、レース後、興奮を抑え切れない様子で話した。
「この1戦にオセアニアの威信を懸けていた。これで負けるようなら、オセアニアの馬のレベルが下であることを我々は嫌でも認めるしかなかった。だからいま、自分は最高の感激に浸っている。こんな感激は初めてだ」
ニュージーランドで次々と記録を塗り替えていた26歳のスーパージョッキーは、この世の幸せをすべて手に入れたかのような歓喜の表情を見せた。

(年齢は旧表記)





H01 ジャパンC


S38 日本ダービー メイズイ
S40 有馬記念 シンザン
S42 阪神大賞典 キーストン
S47 日本ダービー ロングエース
S48 弥生賞 ハイセイコー
S48 日本ダービー タケホープ
S50 桜花賞 テスコガビー
S51 朝日杯3歳S マルゼンスキー
S52 有馬記念 テンポイント
S56 ジャパンC メアジードーツ
S58 菊花賞 ミスターシービー
S59 ジャパンC カツラギエース
S59 有馬記念 シンボリルドルフ
H01 ジャパンC ホーリックス
H02 有馬記念 オグリキャップ
H05 有馬記念 トウカイテイオー
H08 阪神大賞典 ナリタブライアン
H10 毎日王冠 サイレンススズカ
H11 有馬記念 グラスワンダー
H12 有馬記念 テイエムオペラオー
H13 JCダート クロフネ
 
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 1989年 第9回 ジャパンカップ(GI)

3190 1989年11月26日
5回東京8日10R
  2400m
 芝・左
  天候:晴 
  芝:良 
  発走 15時 20分

本賞
103,000,000円 41,000,000円  26,000,000円  15,000,000円  10,300,000円
付加賞
161,000円 46,000円 23,000円
 







馬 名


騎手名
調教師名
タイム
着差
単勝
人気
1
2
2
ホーリックス

7
 
L.A.オサリバン
D.J.オサリバン
2:22.2
レコード
(9)
2
2
3
オグリキャップ

5
 
南井 克巳
瀬戸口 勉
2:22.2
クビ
(2)
3
8
14
ペイザバトラー

6
 
C.マッキャロン
R.フランケル
2:22.7

(6)
4
4
6
スーパークリーク

5
 
武 豊
伊藤 修司
2:22.7
クビ
(1)
5
5
8
ホークスター

4
 
R.ベーズ
R.マッカナリー
2:22.9

(3)
6
3
4
イブンベイ

6
 
R.クィン
P.コール
2:23.2

(4)
7
4
7
ランニングフリー

7
 
菅原 泰夫
本郷 一彦
2:23.3
クビ
(15)
8
5
9
キリパワー

5
 
柴田 善臣
清水 利章
2:23.5

(11)
9
6
10
フレッシュボイス

7
 
的場 均
境 直行
2:23.5
ハナ
(14)
10
1
1
トップサンライズ

5
 
F.ヘッド
A.ファーブル
2:23.5
ハナ
(10)
11
7
12
イナリワン

6
 
柴田 政人
鈴木 清
2:23.8

(8)
12
8
15
アサティス

5
  R.コクレーン
G.ハーウッド
2:24.0

(5)
13
3
5
バンブーメモリー

5
  松永 昌博
武 邦彦
2:24.2
1・1/2
(13)
14
6
11
キャロルハウス

5
  M.キネーン
M.ジャービス
2:24.9

(7)
15
7
13
ロジータ

4
  野崎 武司
福島 幸三郎
2:26.9
大差
(12)

(年齢は旧表記)